本を読んだだけで満足してない?やまもと社長式読書法を徹底解説!

皆さんは読書をしていますか?

本の好みは人それぞれ。また、読書は強制されてするものでもありませんが、ほんの数百円、数千円で、各分野の専門家・有識者の知見から学ぶことができたり、自分に新たな気づきをもたらしてくれたりする素晴らしいものです!

LIBERTYスクールを運営するOutgrow Japan株式会社のやまもと社長も、日々さまざまな本を積極的に読み、学んでいらっしゃいます。そこで本日は、やまもと社長に「読書」をテーマにインタビュー!

やまもと社長は、普段どのような本を読んでいるのでしょうか?また、ただ読むだけで満足するのではなく、同じ1冊からより多くの学びができ、自身の成長にもつながる「やまもと社長式読書法」に迫ってみました!

目次

やまもと社長の愛読書

――本日は「読書」についてお話を伺わせてください!やまもと社長は、日頃からよく読書をされていらっしゃるように思います。普段はどのような本を積極的にお読みになるのですか?

僕がよく読む本は大きく分けて2種類あります。ひとつはモチベーション・マインドを整える系の本、そしてもうひとつはノウハウ系の本です。

人生で最もよく読んできたのは、成功のための原理原則が書かれている『7つの習慣』(※)。これは自分の中でもバイブルというか、永久保存版認定している本ですね。

※『7つの習慣』とは?
アメリカ人のスティーブン・R・コヴィー博士による、人生において長期的・継続的に好ましい結果を手に入れるための原理原則が書かれた本。全世界で4000万部を売り上げた大ベストセラー。 参考:https://fce-publishing.co.jp/about/(キングベアー出版)

もう1冊、自分の中で重要度が高い本と考えているのが『強運の法則』です。こちらは15,000円くらいする高価な本なのですが、『7つの習慣』と同様、これからも何度も読み返していきたいと思っています。

――紙の本と電子書籍、やまもと社長は普段どちらを中心にお読みになりますか?

基本的に大事だなと思う本は、全て紙で読むことを基準にしています。後ほど詳しくお話しますが、僕は本のページに、かなり「書き込み」をするんですよ。それもあって紙の本をメインに読みます。

ただ、出張で移動することも結構多いので、持ち歩きのことを考えて電子版を購入することもあります。永久保存版やバイブルとまではいかなくても、「これは移動中にでも読みたい!」と思う本は、紙版と電子版の両方を買っています。

――社長にとっては、大きく分けて「永久保存版クラスの本」と、「そこまでではないけれども重要な本」があるのですね!

そうです!1軍と2軍といえばわかりやすいですかね(笑)。以下のような感じで紙と電子書籍を使い分けています。

  • 1軍の本:紙の本を何度も読み返す。出張時には重たくても持参する(『7つの習慣』『強運の法則』)
  • 2軍の本:家では紙がメイン。移動中は電子書籍で読む(ノウハウ系の本が中心)
  • その他:電子書籍のみを買う場合もあり

1軍の本は、3ヶ月に1回など、定期的に思考をスッキリさせたいときに何度も読んでいます。2軍の本はビジネスに役立つノウハウ系が多く、明確な課題を抱えているときに読むことが多いです。よく読んでいるのは「日本一のマーケター」とも称される神田昌典さんの本です。

<やまもと社長が愛読する神田昌典さんの本(一部)>

  • 『あなたの会社が90日で儲かる!』
  • 『禁断のセールスコピーライティング』
  • 『不変のマーケティング』
  • 『稼ぐ言葉の法則――「新・PASONAの法則」と売れる公式41』
  • 『非常識な成功法則』

このほか、成功哲学の第一人者として知られるナポレオン・ヒル氏の『思考は現実化する』も、僕にとって大事な本の一冊です。

感じたことはどんどん書き込む!やまもと社長式読書法とは?

紙の本には「感じたこと・自分の課題+日付」を記録する

――よくお読みになる本を教えていただいたところで、次は、やまもと社長の本の「読み方」へのこだわり、読書で実践していることがあれば教えていただきたいです!

大事な本にじっくり向き合うときには、1日15分、30分など集中して読む時間をつくります。先ほどお話したように紙の本を開いて、マーカーとボールペンを片手に読み進めます。読書中に「あ、ここは今の自分に必要だな」とか「こういう風に感じるな」など何かしら感じる箇所があったら、該当の文章にマーカーで線を引き、近くの余白に自分の考え・課題・気づきなどをボールペンでメモするんです。

このときのポイントは、あわせて日付も書いておくこと。「自分は今、〇〇のように感じている。20230824」といった具合です。



――メモを書き込む方は結構いるかもしれませんが、日付も入れておく、というお話は新鮮です!

同じ文章でも、読むタイミングや自分が今抱えている課題によって感じることは違います。なので、僕の場合、その日、その瞬間でのインスピレーションを大事に、自分自身が現在進行形でぶつかっている壁を記録するイメージですね。アウトプットすること自体に意味がありますし、記録しておくことは、後々同じ箇所を読み返して振り返ったときの気付きや学びにもなりますから。

あえて消せないボールペンで書き込む

――先ほど「書き込みはボールペンを使う」とおっしゃっていました。あえて消せないボールペンで書くことには、何か理由があるのですか?

それには大きな意味があります。僕は大学受験の勉強をしていたときから「鉛筆と消しゴムは使っちゃダメ!」と思っていたんですよ。

ちょっと話は飛びますが、皆さんも学生時代、問題を解いて答え合わせをしたら〇とか×とかつけましたよね。たくさん間違えてしまったとき、頭で一応わかったぞ!と思ったら、誤答を消しゴムで消して、もう一回正しい答えを書き直したくなりませんでしたか?でも、それは一番やっちゃいけないと思うんです。自分がどこで間違えたのか、結局わからなくなってしまうからです。

そう考えていたので、僕は絶対に消せないようにボールペンを使って問題集を解いていました。選択問題で「ア」を選んでもし間違えたとしたら、それは消さずにおいておく。そして、もう一度復習をするときには、「なんで自分は前に『ア』って書いたのか?」と考えます。そうやって学んでいくと、きちんと定着するんですよね。

――なるほど。本への書き込みも勉強と同じで、なかったことにはしないと。その時に感じたことは後々変わるかもしれないけれども、きちんと残しておく。そういうことですね?

そうです。僕は人生において、自分自身がやったことをなかったことにしちゃいけないと考えています。なので、本でもノートでも、何かのメモをするときには必ず消えないようにボールペンを使っています。

『7つの習慣』から学んだ「全てが自己責任」の考え方

――「自分がやったことをなかったことにしない」について、もう少し深掘りさせてください。やまもと社長は、よく「全部が自己責任」といった言葉を発していらっしゃいますね。そのお考えは、いつ、どうやって身についたのでしょう?

これも人生のバイブル『7つの習慣』の影響が大きかったんです。最初にこの本を読んだのは16歳のとき、兄にもらったのがきっかけです。

当時、僕は高校1年生だったんですが、同じ学年の野球部メンバーと人間関係が悪くなってしまって。悩みながら薦めてもらった『7つの習慣』を初めて読んでみると、「問題は、相手のせいにしてはいけない。すべて自分自身の発言と行動が起こしたことなのだ」という気づきが得られました。

じゃあ自分の発言や行動を変えてみるか!と思って、その同級生との関わり方を少し変えてみたところ、本当に関係性まで変化して。ギクシャクした感が少しずつ薄れていき、結局、高2と高3ではお互いに信頼し合えるようになり、キャプテン・副キャプテンとして過ごしました。これは、ひとつの成功体験でしたね。

――16歳で、本からの学びをそこまで落とし込んで実践していらしたとはスゴイですね!

当時は「落とし込んだ」といっても少しずつでしたけれど。その後、いろいろな経験を経て徐々に自分の中で醸成され、20歳くらいでガッチリと固まった感じです。

もうひとつ、こんなエピソードもありました。僕の父親は温厚なほうなのですが、ある日、ものすごく怒られたときがあったんです。その瞬間、過去の自分だったら「なんだこれ、ムカつく!」としか思わなかったでしょう。

でも、当時『7つの習慣』の考え方が徐々に身についていたおかげで、「きっとお父さんも大変なことがあったんだろうな…」と考えることができたんです。それを母親に伝えたら「あんたそんな風に考えられるの!」と驚いていました(笑)。

――日常生活にも良い影響があったのですね。ちなみに、20歳くらいで『7つの習慣』の考え方がガッチリ固まったのは、何か出来事があったのですか?

20歳のときは失恋がきっかけです。当時「マスミちゃん」という好きだった子に振られて(笑)、もう一度『7つの習慣』を読んだんですよ。すると、それまで僕の中では「心がかき乱される=自分の周りで起きている出来事に自分自身が影響されている」といった感覚だったのですが、実はそうではないことがわかった。

「悲しむ」という感情も、ある意味では自己責任。自分自身が選択しているのだと気付いたんです。だったら、自分の捉え方さえ変えれば、この「悲しい」と感じる出来事も、ただの悲しみではなくて「伸びしろ」や「成長のチャンス」になるなと実感できたんです。

――その気づきを得て、何か変化したことはありましたか?

はい。日々の過ごし方、人生は大きく変わっていきました。当時の僕は、大学進学を機に田舎の地元から都会に出て、週6で鍋パーティーをやり続けていたんですね。でも、ある日チーズリゾット用のチーズを黙々と削りながら自分の人生を振り返ったときに、ふと「これまでの人生、全然自分で選んできていなかったな…」と感じて。

別にそれまでの毎日が不満だとか、嫌だと思ったことはなかったんですよ。でも、その瞬間は、ただただ「今後の人生は何もかも自分で責任を背負いたい!」と強く思いました。

親のせいにはしたくない、幸せにもなりたい。でも、このまま親が望む道を進むと自分は幸せになれないと思ったので、一から自分で決めていこう!と決意したんです。どんな苦労があって大変な目に遭うとしても、全部自分が選んだことだったら納得できるなと思ったので。結果的に、その後は大学を中退し、起業しました。

――その起業の選択が、今へとつながっていくのですね!

そうです。これまでの人生では、この選択が大きなターニングポイントでしたね。

起業をしてからは、それこそ全部が自己責任になりますから。僕は起業してすぐうまくいったわけではなく、むしろ何年も苦しい状況が続きましたし、失敗も多かった。でも「自己責任」の考え方を見につけていたからこそ、どれだけツラい出来事や理不尽な出来事が起きても、諦めずに自営業を続けてこられたのだと思います。

うまくいかないと感じるのなら、変えるのは自分の行動だけ。大変なことに直面するたびに成長できると考えています。

――1冊の本が、誰かの人生に大きな影響を与える――。まさにそれを感じられるストーリーですね!

先ほども言いましたが、同じ本でも、本当に自分自身が置かれている状況によって感じることって変わるんです。だからこそ、僕は本当に大切な本は何度でも読み返しますし、「今、この瞬間」の気持ちを大事にしたいなと思っています。

本に書き込みをすると自分の変化や成長がよくわかって面白く、また過去の課題を思い返せて学びにもなりますよ。『7つの習慣』は、学生時代には失恋するたびに読んでいたので「2009年〇月〇日、マスミは今こうだ」とか書いてあって(笑)。昔は自分の悩みといったら恋愛ネタばかりでしたが、起業をしてからは仕事になり、悩みの内容自体がどんどん変わっています。

また、書き込みを見返すと、昔ものすごく思い悩んでいたことはほとんど解決されていることがわかります。ですから、まさに今直面している悩みも、自分が変わろうと思う限り将来的には解決されていくのだと思えます。必ず明るい未来につながっていく!と希望を持てることも、本に書き込みを残す魅力だなと改めて思いますね!

「アウトプットありきのインプット」で吸収スピードが変わる!

――学生時代から本を通して学ばれてきたやまもと社長ですが、現在のように頻繁に読書をするようになったきっかけはありますか?

もともと読書量としては、そこまで多くない人間だったんです。でも、大人になってから出会った僕の「先生」にあたる方が「社会人になって本を読まないのはダメだ!」と教えてくださり、よく読むようになりました。

ただ、読む行為そのものを目的にしてしまっては意味がないと思っています。読むことだけで満足しても、自分は変わらないからです。

僕が大切だと考えているのは、あくまでも「アウトプット前提」の読書。やりたいこと、達成したいことがまず自分の中にあって、そこに近づくための方法がよくわからないから、どんどん知識を入れていこうという考え方です。実際、そういう読み方に変えていってからは、吸収のスピードが明らかに変わったなと実感します。

――なるほど!LIBERTYのカリキュラムでも「アウトプット前提のインプット」を大切にしていらっしゃいますよね。

はい、どんな学びでも同じだと思っています。「アウトプット前提」と考えていると、学びの質は変わります。

僕はいつもLIBERTYメンバーさんにも「本を読むときは自分が傷だらけの状態、何もわからない状態で読みなさい」と伝えているんですよ。というのも、自分が満たされている状態や、問題意識がない状態で本を読んだところで、なかなか頭に入らないから。でも、心の底から自分が困っているとき、渇望しているときに読むと、驚くほど吸収できます。

――自分の課題が明確になっていればいるほど、自分にとって必要な本も見つけやすそうですね!

そう思います。僕は「何を読もうかな~」と漠然と本を探すのではなくて、常にアウトプットが前提にあって、それを補完してくれるものを読む感じですね。「今、自分はこれに困っているな」という状態で本屋さんに行くと、求めている本が目にパッと飛び込みやすくなりますよ。

僕は、その時々に自分にとって必要なテーマ・ジャンルに関する本は、ある程度まとめて買うことが多いです。たとえば、最近だと「ゲーミフィケーション(※)」の要素をLIBERTYにも取り入れたいなと考えていたので、「人が思わずやってしまう仕組み」みたいな本を5冊ほどアマゾンで買ったところです。

※ゲーミフィケーションとは?
ゲームデザイン要素やゲームの原則をゲーム以外の物事に応用する取り組みのこと。人が能動的に動く、モチベーションアップなどのメリットがあり、企業の各種サービスや、教育の分野でも注目されている。

ただ、本は実際に開いて少し読んでみないと、本当に合うかどうか、本当に必要なものかどうかわからないことが多いです。なので、買った本はペラペラめくって「ちょっと違うな」と感じたら読みません。数千円にこだわって無理に不要と感じる本を読むよりも、時間を大切にする方がずっと良いですから。これは必要だ!自分に関係がある!と感じた本からどんどん吸収していきます。

――アウトプット前提での読書、日頃からもっと意識したいと思いました。他にも、やまもと社長が読書をする上で大切に考えていることはありますか?

自分の先生が紹介してくださった本は必ず読むことですね。僕の周りには、僕が抱えている課題や問題点を理解いただいた上で「やまもと社長、〇〇という本を読んだらいいですよ!」と紹介してくれる方がいるんです。

とてもありがたいですし、もちろんその際にもアウトプットは必ずします。このアウトプットで意識しているのは、教えてくださった方に感謝を伝えるのはもちろん、本から何を学べたのか、どう活かしていこうと考えているのかなどを、できるだけ早くお伝えすることです。

皆さんも、ご自身が誰かに情報を教えてあげる立場だと考えてみてください。せっかく教えたのに反応がない人よりも、しっかり反応がある人に「もっと教えてあげよう」という気持ちになりませんか?有益な情報を与えたい!もっと教えたい!と思われる人間に自らがなっていく。これは単なる読書だけの話ではなく、あらゆる学び、そして対人関係においても大切なことだと考えています。

――どんな方にも参考になるお話ですね。本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

まとめ

10代の頃に“人生のバイブル”といえる本に出会い、本で学んだことを日常生活でも役立ててきたやまもと社長。

得た知識を自分の中にしっかりと落とし込んで自分のモノにするためにも、感じたことの記録メモは日付とともに消せないペンで書きこむ、常にアウトプットを意識して本に向き合うなど、貴重なお話を聞かせてもらいました!

読書は「量」以上に「質」が大事。「忙しくてなかなか本が読めない!」と思っている人も、やまもと社長のように中身の濃い読書をすることで、きっと1冊から多くのことを学べるようになるはずです。

やまもと社長式の読書、皆さんもぜひ実践してみてはいかがですか?

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