LIBERTYの運営会社では、LIBERTYのスクール以外にも、さまざまな事業を行っています。その一つが脱毛サロンです。
現在のところは赤字事業となっている脱毛サロンですが、試行錯誤を繰り返し、ノウハウを蓄積しながら黒字化を図っています。
実際にどのようにして黒字への巻き返しを図っているのか、今回は、脱毛サロン事業の概要から、黒字化のために現在行っている取り組み、今後の展望までご紹介します!
目次
事業の概要
脱毛サロン事業ではどのようなことをしているのか、事業の概要について、LIBERTYのやまもと社長に伺いました。
――脱毛サロン事業の概要について教えてください。
事業の内容は、一言で表すと「月額13,000円で通える全身脱毛のサブスク」です。
低料金で全身の脱毛が受けられるサービスを提供しています。一般的な脱毛サロンを利用する場合には、高額なコース契約が必要になったり、せっかく契約したのに予約が取れなかったりといった問題が起こりがちです。
しかし、僕の店舗「Malu」は一般的な脱毛サロンとは違い、高額なコース契約が必要ありません。やめたいときにはいつでもやめられます。最初の3か月は通ってもらう必要がありますが、4か月目からはやめたいときにやめられるので、リスクがありません。また、きちんと店舗を回せる人数しか受けないようにしているため、行きたいときに予約が取れます。
――月13,000円で全身脱毛を受けられるということですが、それで売上が立つものなのでしょうか?
サブスクなので、お客さんが増えれば売上が立ちます。最初は黒字になるまで時間が掛かりますが、新規のお客さんが増えていけば、ある時点から売上が安定していくのがオーナーさんにとってのメリットです。
――脱毛サロンには、オーナーさんがいらっしゃるということですか?
そうです。「Malu」のオーナーは僕ですが、直接自分で営業を行っているのではありません。別に店長さんを立ててやっています。1年半ぐらい前に、LIBERTYのメンバーさんからやりたい人を募って決めました。
事業を始めるキッカケ
LIBERTYでは、代理店としてオンラインで商品やサービスを販売する「セールスマン型起業」を提唱していますが、脱毛サロンの運営は、どのようなキッカケで始めたのでしょうか。
脱毛サロン事業を始めたキッカケについて、やまもと社長に伺いました。
――事業を始めたキッカケを教えてください。
脱毛サロンを始めたのは、「クレミール」という、脱毛サロン開業のフランチャイズパッケージ商材を販売するためです。クレミールは、「週3日働いて月50万円売り上がる」というビジネスモデルの商品で、女性の独立支援や働き方を変えるために、非常によい商品だと思いました。
そして、自分で200万円ほど払って購入し、サロンをオープンした次第です。というのは、「サロン開業のパッケージ商材」という高単価商品を販売するなら、まずは「自分で体感したい」と思ったからです。
商品をただ売るのではなく、販売する前に、実際にビジネスモデルを実験しようということです。また、クレミールを売るために、サロン集客のノウハウを蓄積したいと思ったこともあります。
店長任命からオープンまで 店舗構築のために行ったこと
脱毛サロンの店舗運営をしようと決めてから、実際に店舗をオープンさせるまでに、どのようなことを行ったのか、店舗構築のために行ったことをやまもと社長に伺いました。
LIBERTYメンバーから店長の任命
――パッケージを購入してから実際に店舗を始めるために、どのようなことを行ったのでしょうか?
LIBERTYのメンバーから店長を探しました。候補は多くなかったのですが、毎日の報告がちゃんとしていたこと、挙手のスピードが早かったことが決め手となって決めました。
本人が美容系に興味あると言っていたこともあります。投資価値のある人材だとアピールするのは非常に大事だと思うので、提案ができるかどうかなどをみて判断しました。
物件の契約・内装の準備
――まずは店長さんを探してから、店舗の物件探しに入られたのですね?
そうです。一昨年の12月に、埼玉県川越市の不動産屋さんへ物件を探しに行き、2月から物件を契約しました。
ただ、サロン営業OKの物件がなかなか見つからず苦労しました。全然物件が見つからなかったのですが、最終的には、自分で比較的きれいなところを見つけられたのでよかったです。
物件が決まったら、次は内装の準備に入りました。
これはフランチャイズパッケージで教えてくれている内容の一つですが、「内装にたくさんのお金を掛けてはいけません。内装は最低限のところでそろえて始めましょう」ということだったので、安い商品を探してそろえました。IKEAや楽天など、インターネットで安い商品を探して、とりあえず施術ができる状態を整えたというところです。
研修受講からオープンへ
――「これを買った方がいい」といったことも、パッケージの中に含まれているということですね?
そうです。
そして、次に行ったのが、脱毛の研修です。研修も1週間から10日ほどでできるのがこの商品のよいところです。
通常、エステ業界では、非常に時間やお金をかけて研修が必要になります。けれども、脱毛は、未経験からでも始められるところがいいところです。機械が全部やってくれるので、研修を受けて当て方などを教わって勉強していけば、ちゃんとできるようになります。
それが、働き方を変えたい女性たちのために、僕が脱毛サロンを選んだ理由の一つでもあります。
――研修には、店長さんが行かれたのですか?
そうです。200万円くらいのお金を僕が代わりに支払っているのですが、本当は本人が払わないといけないものです。
それでも、会社の事業としてやりたいことで、なおかつやりたい人、やる気がある人がいれば、挙手を募ったり、僕が仕事をしっかりやっているなと感じた人をピックアップしたりして、チャンスを与えています。
――研修が終わったら、いよいよオープンですね?
はい!サロンで教わった集客のやり方を実践していって、ちらほらと予約が入っています。
売上・利益
「Malu」のオープンから一年ほど経った現在、実際に店舗ではどのくらいの売上が上がっているのでしょうか。売上について、やまもと社長に伺いました。
――Maluでは、どのくらい売上が上がっているのでしょうか?
売上はほとんど上がっていません。全国に20店舗くらいあるフランチャイズで、他の店舗は非常にうまくいっているのですが、うちだけそうではなくて困っています。
――他店舗との違いは何でしょう?
今探っている最中です。ただ、僕はこの「うまくいかないという痛みを感じている状況」をポジティブに捉えています。他店では、75万円から100万円ぐらいの売上が上がっているところも結構あるようです。
しかし、うちでは15万円くらいの売上しか上がっていません。家賃が月10万円くらいなので、人件費や光熱費などを考慮すると、まったくの赤字です。
そのため、ここからいかに黒字化するかが、非常に大事になります。というのは、「集客ってやっぱり大変だよね」という痛みを感じて、そこからさまざまな試行錯誤をして、30万・50万・100万円と売上を達成できたら、ノウハウを蓄積できます。
「赤字のときにこれをやり始めたら、3か月ですぐに黒字になりました」というノウハウになるのです。このような「悩みに悩んで本当に困っていたけど、これをやって回復しました」というものを、僕は作りたいと思っています。
――15万円と言うのは、利益ではなく売上ということですか?
はい、売上高です。
そこから店長さんへの人件費を支払い、家賃を支払います。家賃は10万円くらいなので、20万円ほどの赤字でしょうか。他店と比べると、伸びの差があります。他店では、新規の問い合わせが30件くらいありますが、自店では5件ぐらいです。他店と比べて、アピールの仕方など、何かがずれているのかと思い、今いろいろと試行錯誤している状態です。
黒字化に向けて現在行っていること
オープンから1年、いまだ赤字状態となっている店舗の経営を回復させるために、具体的にどのようなことに取り組んでいるのか、やまもと社長に伺いました。
クーポンサイトでの集客
――店舗の集客はどのように行っているのでしょうか?
クーポンサイトをメインに集客を行っています。「1万円のコースが2,000円で受けられます」といったクーポンを出して集客をしているところです。
しかし、大きな成果にはつながっていません。店舗を出している埼玉県川越市は、とくに変わった地域柄でもないため、メッセージがずれているのか、アピールする対象がずれているのかもしれません。
ただ、売上の8割を決めるのはコンセプトなので、僕としては、コンセプトに課題意識を持っています。「うちの脱毛サロンに価値を感じてくれる人は誰だろう?」と考えながら、今リサーチをしている最中です。
Facebookページの育成
集客のために広告を始める必要があるため、広告の準備をしています。ただ、最近では広告のアカウントの使用が自動的に停止される可能性が非常に高まっているため、その対策としてFacebookページに記事の投稿をして、ページの育成を行っています。
記事がないと、誰も使っていないFacebookページをスパムのように使われてしまうので、広告を出すために、Facebookページの育成を行っているところです。
2023年の展望 黒字化達成とノウハウの蓄積
脱毛サロン事業では、今後どのようなところを目指しているのか、やまもと社長に聞いてみました。
――Maluをオープンしてから、さまざまな試行錯誤をして集客・運営してこられましたが、今後はどのような取り組みを行っていくのでしょうか?
2023年は、お金を掛けてノウハウを蓄積しようと思っています。
脱毛サロン単体で見たら、あまりお金を掛けたくはなかったのですが、「どうやって黒字化するのか」というのを、自店舗を実験台に投資して、ノウハウを積み重ねていきたいと思います。
つまり、黒字化するための自己投資で、ノウハウを買っている状態です。ただし、蓄積したスキルは、脱毛サロン事業で回収するというよりも、集客支援事業で回収したいと思っています。
赤字が黒字になっても、黒字が続かないと何百万という投資を回収するのは大変です。しかし、それをノウハウ化して販売できれば、困っている人たちに向けて役立てられます。
そうしたノウハウの蓄積を、2023年1月から行っているところです。2023年は、脱毛サロンの黒字化達成と、ノウハウを蓄積する投資の時期です。
まとめ
脱毛サロン事業は、LIBERTYのコンセプトと同じように、「働き方を変えたい」女性を応援したいという思いのもと、LIBERTYメンバーを店長に立て、脱毛サロン開業支援パッケージ販売に向けた実験台として始められました。そのため、赤字事業でも、その状況をポジティブなものとして活用し、予算を掛けて試行錯誤しながら、多くのノウハウを蓄積しています。
蓄積したノウハウは、脱毛サロンの開業で新しい働き方をしたい女性たちの支援のために役立てられますが、LIBERTYの受講生にも、新たな学びの機会や活躍の場としてつながっていきます。
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