新規事業ノンフィクションVol.2 抹茶と茶道を世界に販売するEC事業  ~JAPAN Fes New Yorkに出店!~

働き方を変えたい女性のための起業スクール「LIBERTY」を運営するOutgrow Japan株式会社では、「人の可能性や成長の支援」をテーマに、さまざまな新規事業に挑戦しています。

そんな新規事業のひとつとして、現在、特に力を入れているのが「EC事業」です。EC事業を取り上げた前回記事では、この事業を立ち上げたきっかけや、“抹茶”の海外販売に向けた取り組みをご紹介しました。

今回は続編として、抹茶を世界へ届けるための第一歩、2023年8月にニューヨークで開催された世界最大の日本食イベント「JAPAN Fes New York」の出店レポートを中心にお届けします!

出店に至るまでの準備段階での出来事、実際に海外を訪れてみて得られたこと、さらにはLIBERTYの今後についてなど、Outgrow Japanの代表、やまもと社長にたっぷりとお話を伺いました!

参考) JAPAN Fes New York公式サイト:https://www.japanfes.com/

目次

「JAPAN Fes New York」への出店を決めた理由と背景

「JAPAN Fes New York」とは、アメリカ・ニューヨークで開催される世界最大の日本食イベントです。

2023年8月、 LIBERTYを運営するOutgrow Japan株式会社では、“抹茶”を商材として「JAPAN Fes」に出店。どのような経緯でこのイベントに参加することになったのか、やまもと社長に事業の目的とあわせてお話いただきました!

外貨獲得ができる“価値の高い人材”を育てたい

―― 現在、会社としてEC事業に取り組まれている中で、「JAPAN Fes New York」へ出店することになった理由や経緯を教えていただけますか?

わかりました。端的にいえば「今後EC事業を伸ばしていくため」ではあるのですが、出店理由に直結する大事なことなので、まず事業の目的について改めてお話させてください。

Outgrow Japan株式会社は、「LIBERTY」運営をはじめとした人材教育事業を軸とする会社です。僕の中には以前からずっと「価値の高い人材を育てたい」という思いがありました。

では、「価値の高い人材とはどんな人か?」というと、ひとつの要素が「集客・セールスができる人材」、さらには「売上に貢献できる人材」だと考えています。その人がいることによって、個人事業であっても、法人であっても売上が上がる。それだけのスキルを身につければ“価値が高い人材”として活躍できるはずです。

こうした考えで「集客・セールスのスキルを高める」をコンセプトに展開しているのが「LIBERTY」です。

―― そこから海外に目を向けることになったのはなぜでしょうか?

「価値の高い人材とは?」のもうひとつの答えが、「外貨を獲得できる人材」だと考えているからです。

今、日本の人口はどんどん減少していますね。市場が小さなところに対して商売をするのは大変。でも、海外には成長している国が多くありますから、外貨を獲得できる人材の需要は、ますます大きくなると考えています。

今後は日本の中小企業も「外貨を獲得したい」と考えるケースが増えるでしょう。そのニーズに対して貢献できるスキルを身につければ、“価値ある人材”として活躍できると考えます。これが、外貨獲得ができる人材を育てようと考えた理由です。外貨獲得人材育成のために、EC事業を本格的にスタートしたのが2023年1月です。

―― そこから、“抹茶”を商材として取り扱うことを決めたのでしたね?

はい、次の段階として「何を売るか?」を考えました。ここで力になってくださったのが、僕のビジネスパートナーである“山本さん”という方。物販ビジネスに詳しい山本さんに協力いただき、専用のツールを使ってアメリカのAmazonで日本のどんな商品が売れているかを調べると、“抹茶・包丁・茶道具(茶器など)”の3つがピックアップできました。

さらに、僕の女性起業家の友人には茶道をやっている方もいたんです。これも何かの縁だなと思い、2023年の2~3月頃に抹茶を売ることを決めました。

そこからは、前回もお話したように全国各地の茶園さんにアポをとったり、茶園へ足を運んでお話を聞いたりする日々が続きました。簡単に抹茶とはいっても、海外販売を見据えると、オーガニックであることや輸出のしやすさなど、さまざまな条件を考慮しなくてはなりません。何度も交渉を重ね、結果的には鹿児島県の「知覧茶」を栽培する農園さんと契約することができました。

「JAPAN Fes」の出店目的は事業発展を見据えたプロモーション&リサーチ

―― ありがとうございます。抹茶の販売を決めて、そこから今回「JAPAN Fes New York」への出店を決めた理由を改めて教えていただけますか?

今後、事業としては基本的に「オンライン」で商品を販売したいと考えています。ただ、かつて当社で留学・ワーホリ事業を展開していた際に、「JAPAN Fes New York」には一度出店したことがあるんです。そのときは“焼きとうもろこし”を販売しましたが、当時の経験から「JAPAN Fes」がどんなイベントなのかのイメージはついていました。

今、海外では日本食がものすごく注目されています。抹茶は典型的な日本食ですし、海外の食イベントにはとても相性がいいだろうな、と。そこで、現地事情のリサーチや、今後の事業発展のためのプロモーションを主目的として、改めて「JAPAN Fes New York」に出ることを決めました。

また、これは個人的な話でもあるのですが、僕、海外出張をしたい欲求がものすごく強くて。というのも、仕事で海外に行くのは、プライベートの旅行よりも2倍くらい楽しいんですよ。コロナも落ち着いて海外に行きやすくなったこともありますし、ちょうど外に出るには良いチャンスと考えたのもありました。

―― 海外出張のお話を詳しく聞かせていただきたいです。プライベートよりも、お仕事で海外に行く方が楽しいと感じるのはなぜですか?

「自己重要感」を味わえることが大きいです。旅行って、お金を払えば誰でも行けますよね。でも、仕事となれば、やることもないのに出かけても意味がないじゃないですか?つまり、その場所で何かをする意味や目的がないと、仕事にはなりません。たとえば、営業をしてアポを取って、詳しい商談やリサーチのために出かけるだとか、そういうことですね。もちろん、仕事として成り立たせるにはスキルも必要です。

今回の海外出張もそうですが、僕はきちんと目的を持って現地を訪ねることに、ものすごくやりがいを感じます。「今、自分は意味のあることをしているぞ!」みたいな感覚が得られるのは、メチャメチャ気持ちいいですよ。

―― なるほど!では、やまもと社長はお仕事での国内出張もお好きですか?

国内出張も大好きですよ。新幹線に乗るのも、飛行機に乗るのも、意味のある移動は楽しいです。

少し話は逸れますが、僕は最近ちょくちょく日本全国に出張をしていて、その一番の目的は各地のLIBERTYメンバーさんに会うことなんです。LIBERTYはオンラインで学習するスクールなので、皆さんとは普段オンラインでつながっています。だからこそ、あえて各所へ足を運び、オフラインでコミュニケーションをとる時間はものすごく貴重で、意味や価値もあるなと感じています。

ただ、欲をいえば「その土地でしかできない仕事」を、今後はもっと増やしていきたいと考えています。オンラインのビジネスだと、別に僕がオーストラリアにいようが、ニューヨークにいようが、時差を考えなければどこでだって仕事ができます。でも、僕は自分が行きたい場所に仕事をつくりたいんです。

国内・海外問わず、その場所に行くから交渉ができる、新しい仕事が生まれる。そんな機会をもっと増やしていきたいです。今回ニューヨークへ行ったことで、その思いがまた強くなりました。

LIBERTYメンバーと共に「JAPAN Fes」に向けた準備を開始

―― ここからは「JAPAN Fes New York」に向けた準備期間についてお聞かせください。今回のプロジェクトには、やまもと社長のほか、何名くらいの方が参画されたのですか?

いつも僕が新しいことに挑戦するときには、LIBERTYで参加メンバーを募るんです。今回であれば「外貨獲得に興味ある人!」や、もっと気軽に「大人の文化祭みたいなイベントに興味ある人!」といった感じです。まずLIBERTY内のチャットで受講生の皆さんに声をかけたところ、50名以上が興味を持ってくれました。そこから実際に動いたのは5~10名くらいです。

―― 出店に向けた準備は、具体的にどのような流れで進めていったのでしょうか?

集まったメンバーさんたちと、2023年3月頃から打ち合わせを重ねました。「どんな商品にするか?」からスタートし、抹茶のドリンクを売ると決めたら「カップはどこから仕入れるのか?」など、そんな話をしていきましたね。

ただ、春先はなかなか話が進まずでした。僕自身にもいえることですが、「いつかやろう」くらいの気持ちだと、なかなかやらないですよね。なので、これは時間を決めないとダメだなと思い、ゴールデンウィーク明けからは毎週固定でミーティングの時間を設定。具体的には、火曜日と木曜日の朝10時半~12時の1時間半ずつ“時間ロック”をして「JAPAN Fesミーティング」を入れるようにしたんです。

―― そこからの話し合いは順調に進みましたか?

はい、時間を固定して動いたことで、話の進め方、物事が決まるスピードは明らかに速くなりました。結果的に、販売する商品は、知覧茶を使った抹茶ラテ(ホールミルク(いわゆる普通の牛乳)/アーモンドミルク)2種類と、フローズン抹茶ラテ、計3種類に決定。トッピングとして黒蜜とクラッシュアーモンドを使うことに。各商品をいくらで売るか、バナーやロゴはどうするかなど、具体的な計画を毎週のミーティングで固めていきました。

それと同時に、先ほどお話した山本さんが抹茶ラテの試作を何度も重ねてくれました。実は、彼はもともと抹茶が好きではなかったのですが(笑)、いつの間にか品種を当てられるくらいにまでなっていて。もはや抹茶ソムリエのようでしたよ。

僕自身はといえば、表立って何かをするよりも、会社の事業としてお金を出すことや、プロジェクト全体の企画の管理・指揮をとる役割に徹しました。実務面はLIBERTYのメンバーさん、そして備品の発注など細かなことは山本さんが精力的に動いてくれていました。

――「JAPAN Fes」プロジェクトに参加されたLIBERTYメンバーさんは、通常のLIBERTYでの学習“プラスアルファ”として動いていらしたのですか?

はい、今回は在籍コースも関係なく、とにかくやってみたい!と手を挙げた方に参加してもらいました。

Outgrow Japanでは、今回のようにゼロベースから新たな事業・サービスを次々と立ち上げています。ですから、LIBERTY受講生はスクールで学びつつ、リアルな事業をつくる過程を体感できる。これが、LIBERTYの大きな強みだと考えています。

当然、会社としてはお金もかかりますが、メンバーさんには「働き方を変える」「理想の未来を叶える」といった目標を達成するために、本当に意味のある学びをしてもらいたいのです。LIBERTYは、そこを徹底的に考えた上でのカリキュラム設計をしています。

受講料も格安にはせず、きちんと会社にお金が入る仕組みをつくることで、「ここで学びたい!」と本気で決意してくれたメンバーさんたちに自分一人ではできない経験をたくさん積んでもらいたいと考えています。メンバーさんには、僕がぶつかっているビジネスの課題も、包み隠さずに見せていますよ。

いざニューヨークへ!現地での準備と当日の様子

2023年春先に「Japan Fes」への出店を決めてから数ヶ月。プロジェクトに参加したLIBERTYメンバーたちと少しずつ企画を具体的な形にし、いよいよニューヨークへ向かったやまもと社長一行。

現地入りをしてからはどのように過ごしたのか、イベント当日の様子も含めて聞かせていただきました!

現地での「営業回り」で貴重な情報を手に入れた

―― 「JAPAN Fes New York」は2023年8月26日~27日の開催でした。やまもと社長は、いつ現地入りして、何日くらい滞在されたのですか?

フライトに関しては、往路は8月23日午前11時頃の便で出発。13時間のフライトの末、日付変更線を越えて、現地時間で同23日の午前10時にニューヨークに到着しました。復路は、8月31日の深夜2時頃に現地を出発、日本着は9月1日の朝5時頃。合計8日間の滞在でした。

一緒に行ったのは僕と山本さん、また僕の社長友達の“ナガタさん”という方と、その会社の女性2名、計5名です。ただ、LIBERTYメンバーの弟さんにニューヨークに駐在している方がおり、その方にはイベント当日、1日だけ手伝ってもらいました。英語が堪能な方なので、お客さんとのコミュニケーションの面でとても助かりましたよ。

―― ニューヨークに到着後、「JAPAN Fes」の当日まではどんなことをされていたのですか?

23日から25日は下準備も進めましたが、特に力を入れたのが、現地での「営業回り」です。

今後、自社のEC・外貨獲得事業では抹茶に加えて“包丁”も売っていく計画で、そのためのリサーチをしたいと考えたんです。ニューヨーク到着後、Google Mapで“Japanese knife”と検索し、包丁を打っているお店をリストアップ。包丁屋さんを訪ねて、マスターに「どんな包丁が売れているのか?」と話を聞いたり、実際に売られているものをチェックしたりしていました。

僕の英語力では話の内容は10%程度しかわかりませんでしたが、実際に目で見て、体感してこその、貴重な情報をたくさん得ることができました。「JAPAN Fes」本番を迎える前に、「もうニューヨークに来た価値があったぞ!」と思えるほど充実していましたね。

準備していたことも「違う!」と思ったら即軌道修正

―― 「営業回り」以外には、どのような準備をされていたのですか?

実は、もともと「JAPAN Fes」では「テイスティング」をやろうと思っていたんです。イメージとしては、うちと競合となるような抹茶ラテを作り、お客さんに飲み比べてもらって「どれが一番おいしい?」と尋ねつつPRする、みたいなものです。

でも、ニューヨーク到着後、いざ現地のスーパーマーケットで当日使うアーモンドミルクとホールミルクを購入し、ホテルの部屋で抹茶ラテを作ってみると…僕も山本さんも、驚くほど味の違いがわからなかったんです。自分たちがよくわからない状態でやっても意味がないなと思い、スパっと辞めることにしました。

―― 「JAPAN Fes」の数日前ですね!? いざ現地入りしてから辞める決断をするのは勇気がいりそうです。

もちろん、この時まではずっとやるつもりでいましたよ。でも、わざわざ労力をかけても良い結果が得られないとイメージが湧いたので、やる意味はないと考えました。今回の「JAPAN Fes」の目的は、売上を立てることよりもプロモーション。後々この抹茶パウダーを本格的に売るときに使える写真や映像を撮ることが最大の目的でした。その目的にそぐわなかったから辞めたのです。

“やまもと社長式”では「目的」が何よりも大事です。目的が達成されるためなら、手段は状況に応じてどんどん変えていきます。日本人は一度やると決めたら絶対にやらないと!と考える人が多いと思いますが、僕は準備段階でこれは違うなとわかったら、すぐに軌道修正をします。今回のことに限らず、僕はどんな事業でも常に目的を意識して、軌道修正しながら動いています。

当日は大行列!計500杯を完売、約4,000ドルの売上を達成

―― 「Japan Fes」当日の様子、成果としてはいかがでしたか?

僕らのブースは大盛況で、イベント2日間で用意していた分の計500杯を完売。約4,000ドル(約60万円)の売上を達成しました。あっという間に行列もできましたし、もっと売れたなと思いましたね。

ちなみに、販売した商品の中で圧倒的に売れたのは、アーモンドミルクを使った抹茶ラテでした。日本だと、いわゆる“普通の牛乳”を飲む人が多いですが、健康志向が高い海外では、「太るから」「お腹に負担がかかるから」といった理由で植物性のミルクを好んで飲む方が多いのです。今回は用意しませんでしたが、オーツミルクやソイミルクがあるかどうかも尋ねられました。

「JAPAN Fes New York」に出店して感じたこと・得られたもの

―― とても充実した時間を過ごされたことが伝わります。今回、やまもと社長が「JAPAN Fes New York」に参加して感じたこと、得られたものを教えていただけますか?

まず、日本食がものすごく評価されている実感が得られました。日本の飲食は、やはり高単価で売れるのだなと。今回、抹茶ラテは9ドル、フローズンドリンクは11ドルの値段をつけましたが、いわゆるグランデサイズの抹茶ラテが日本円では1,300円です。皆さんは買いますか?…きっと買わないですよね。

でも、今回の「JAPAN Fes」では完売しました。そもそもニューヨークは物価が高いのですが、そこを差し引いても、日本はとにかく良いものを安く売ってしまっている。そのことを強く感じました。

―― 日本だと、安いものが注目されたり、評価されたりする機会が多いように思います。

日本では「安くて良いもの」がわりと簡単に手に入りますよね。ただ、それではせっかく良いものを作っている会社がなかなか儲からないし、従業員も給料が上がらないままです。一方、ニューヨークでは高いものも売れています。むしろ、「高かろう良かろう、安かろう悪かろう」の考え方なんですよね。だからこそ、抹茶ドリンクが9ドルでもどんどん売れたのだと感じました。

―― ニューヨーカーには「価格が高いからこそ品質が良い」という価値観が根付いているのですね?

そのようです。ちなみに今回のイベントの主催者の方から、こんな興味深いお話も聞きました。ニューヨークでは、たこ焼きが15ドル(2,200円)で売られているのですが、それでもニューヨーカーは4時間待ちで買うのだとか!日本人の感覚で考えると、驚いてしまいますよね。

さらにこれには裏話もあって。もともと、このたこ焼きは5ドルで販売していましたが、あるタイミングで8ドルに値上げ。すると、現地の人は何も言わず、日本人だけが「高い!」と文句を言ってきたのだそうです。その後、さらに8ドルから15ドルに上げたときも、ニューヨーカーは平気な顔をして買うけれど、日本人だけがクレームをつけたり、Facebookに文句を書き込んだりしていたそうです。

―― それほど反応が違うとは…。そういえば、日本ではわずかな値上げでも世間が大騒ぎしたり、メディアが大きく取り上げたりするケースが多いですね。

日本人は、とにかく良いものを安く買いたがり過ぎると思います。また、日本企業の経営者も「できるだけ良いものを安く民衆に届けるのが正義」のような価値観を持っている方が多いのかなと。そのような考えが、日本経済が回らない大きな要因のひとつだと痛感しました。

ただ、その裏には日本人の「自信のなさ」があると思います。高値をつけられないのは、自分たちが作るもの、売るものに自信を持てない表れなのだろうなと。信じられないかもしれませんが、ニューヨークで味わえる日本食のクオリティは、日本の3分の1程度なんですよ。それでも、値段は日本の3倍。すなわち、実質的には9倍も違うんです。

そういう話は事前情報として知ってはいましたが、実際に現地に行って、それが本当なのだとわかりました。同時に、ニューヨーカーの抹茶愛や、日本食に対する需要を肌で感じることができました。

―― 実際に海外に出るからこそ気づけることもたくさんあるのですね。

よく言われることですが、日本は島国で、本当に“ガラパゴス化”していると思います。僕の留学のパートナーが、以前からずっと「やまもとさん、日本の常識は世界の非常識です」と言ってくれていたんです。今回、改めてそれを痛感しました。僕ら日本人が当たり前と思っていることは世界基準では当たり前ではないし、良くない思い込みもたくさんあるのだな、と。

僕はニューヨークでの経験を通じて、日本のものをもっと世界に発信し、外貨を稼いでいきたい!と、ますます思うようになりました。「JAPAN Fes」の経験で得たものをLIBERTYのメンバーさんたちにも落とし込んでいけば、もっと人材価値を高めていけるのではないかと考えています。

今後のEC事業・外貨獲得事業の展望

2023年の「JAPAN Fes New York」出店を通して得た多くの気づきをもとに、Outgrow Japan株式会社のEC事業・外貨獲得事業は今後さらに発展していきます。

ここからは事業として今後取り組むこと、またLIBERTYの変化についてもあわせて伺いました。

2024年夏、再度「JAPAN Fes New York」へ出店予定!

―― 今後のEC・外貨獲得事業の取り組み、展望について教えていただけますか?

まずは来年(2024年)7月、再度「JAPAN Fes New York」に出店する予定です。扱う商品は同じ抹茶ラテ。圧倒的な需要があったアーモンドミルクを中心に、価格は今回より1ドル上げて、10ドルで売りたいと考えています。

僕は、何事も1回きりではなく、何回もやることで資産になっていくと考えています。LIBERTY受講生にも常々話していますが、目標達成のためには「テストと改善」の繰り返しが非常に重要です。

―― 2023年の反省や気づきを活かして再チャレンジされるのですね!来年の「JAPAN Fes」で、具体的に目指していることはありますか?

ひとつは売上面です。今年は2日間の出店料で65万円くらいかかりました。今回の売上は約60万円、利益でいえば36万円くらいでした。来年は最低でも出店料を稼ぐことを目指します。

もうひとつは、Instagramの活用です。今回、インスタアカウントを作ったものの、あまり効果的なデータを集められませんでした。来年は優先的にフォローを増やし、フォローしてくれた人と写真を撮るなどして、メッセージをやりとりできる形をつくりたいと考えています。

そうすれば、今後そのアカウント経由で販売・購入につなげることができるかもしれませんし、フォロワーさんに「日本のどんなものが好きなのか?」など、貴重なお話を聞けるチャンスが広がると思っています。

LIBERTYでは「外貨獲得スキル」を習得する新コースを立ち上げ予定

―― EC事業・外貨獲得事業の発展によって、今後LIBERTYが変化することはありますか?

今後、LIBERTYでは新コースとして「グローバルコース(※名称は仮)」を立ち上げたいと考えています。日本の商品を海外に売る、まさに外貨獲得人材を育てるためのコースです。受講生には「JAPAN Fes」へのチャレンジなどで培ったノウハウを伝授し、「この人がいるからこの商材で毎月売上が上がっていく!」といった形を目指したいと考えています。

―― LIBERTYの新コース誕生!期待が膨らみます。現時点で、新コースについて他にお話いただけることはありますか?

「グローバルコース」では、個々の受講生に商材を見つけてもらい、それを海外に売って月に300万円の売上を立ててもらいたいと考えています。300万円の売上だと、だいたい利益は90万円。その3分の1を本人の報酬としたいなと。ちなみにこの数字は、会社員の人がよく言われる「自分がもらっている給料の3倍の利益を出しなさい!」の考え方から計算しています。

現在も「英語は話せるけれど、英語力をうまく活かせていない」と悩んでいる受講生もいるので、そういう方の選択肢も広がると思います。外貨を獲得して、海外旅行でも出張でも自由に行けるようなればいいですね。

現時点ではOutgrow Japanとして、日本の商品をネットで海外へ売る流れを構築しているところです。これをノウハウ化し、将来的には「1人1商材」のイメージで考えています。グローバルコースが軌道にのれば、LIBERTYメンバーさんの働き方の選択肢はさらに広がりますし、会社の事業も大きくなります。

正直、海外でものを売るのは、個人でやろうと思うと許可申請などの点でものすごく大変なんですよ。ですから、法人のメリットを活用してもらいつつ、個人として外貨獲得できるスキルを身につけられるコースの提供を目指します。

―― 具体的にはいつ頃にリリース予定など、スケジュールは決まっていらっしゃいますか?

2024年、Outgrow Japanは12期目、LIBERTYは5期目に入ります。ここに向けて準備を重ねてリリースできたらと考えています。

なお、現時点ではまだ大々的に「グローバルコース」とは掲げてはいませんが、興味ある受講生にはEC・外貨獲得事業に参加してもらい、毎週1時間ミーティングの時間を設けています。商品を海外で売るためのリサーチの仕方など実践的なことに取り組んでいるので、しっかりとコース化できるように引き続き進めていきます。

―― ありがとうございます。最後に、LIBERTYの受講生や、これから起業したい、働き方を変えたいと考えている読者の方に、メッセージをお願いします!

僕はこれまでもずっと、「完璧でなくていい、3%の出来でいいからまずやってみよう」というメッセージを発信してきました。何事も、やってみなければわからないからです。たとえ失敗した!と感じても、自分の目標があり、そこへ向けて進もうと思う限り、失敗は失敗ではなく、先につながる“資産”になります。まずやってみて、世の中からのフィードバックを得て、もっとこうした方が良かったなと気づくことが一番の勉強です。

僕もいろいろと失敗はしますが、「どんなことも資産にしたい」と強く思っています。今過ごしている時間が、意味のない時間だとは思いたくないのです。「JAPAN Fes」の出店も、お金以外で得られたものがいっぱいありました。会社の事業の方向性がより明確になりましたし、自分がなぜ教育の仕事をするのか、改めて考えることもできました。

今回の出店を通じて、チャレンジしてみることには大きな意味があると、ますます実感しています。ノウハウを覚えてどれだけ机上の空論でグルグルしていても何もわからないし、現実は変わりません。何かを変えたいと思っているのなら、とにかく動いてみてください。

おわりに

「自分でチャレンジするからこそ得られるものがある」

「JAPAN Fes」の出店を通じて、改めてその思いを強くしたやまもと社長。今回の出店で得た貴重な情報やノウハウをもとに、EC事業・外貨獲得事業は、さらなる成長に向けて走り出しています!

LIBERTYでは、EC事業・外貨獲得事業など会社の多様な事業を通じて、「働き方を変えたい」「ひとり起業ができるスキルを身につけたい」と考えている女性たちに、より多くの人生の選択肢・可能性を提供することを目指しています。

今回の「JAPAN Fesプロジェクト」のように、やりたいと思ったことがあればどんどんチャレンジできるのもLIBERTYならでは。常に変化し続けるリアルなビジネスに触れ、ただの知識では終わらない、より実践的なスキルを身につけることができるチャンスが豊富です。

これからもLIBERTYでは、理想の未来に向かって輝きたい女性の成長をサポートしていきます。進化し続けるLIBERTYの今後に、ぜひご期待ください!

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