「市場価値って何?」
「どうすれば市場価値を高められるの?」
このように考えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、そもそも市場価値とは何か、なぜ市場価値を高める必要があるのかを解説していきます。また、市場価値を高める方法や身につけるべきスキルなども紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
市場価値とは?
市場価値は、就職活動や転職活動の際によく使われる言葉であり、「労働市場における人材価値」を意味します。
「現在勤めている企業で評価されている人材」ではなく、「他社からも評価される人材」が、市場価値の高い人材だと言えるでしょう。
基本的には、保有しているスキル・経験・実績・専門性・将来性などによって、その人の市場価値が決まります。ただし、どれだけ素晴らしいスキルを持っていても、企業や業界のニーズに合っていなければ、市場価値の高い人材とは言えません。
また、企業や業界のニーズは満たしていても、同じような人材が他にもたくさん存在するのであれば、自分の市場価値は低くなります。
市場価値の高い人材とは?
市場価値の高い人材とは、簡単に言えば、「自社だけでなく他社からも評価される人材」のこと。具体的には、以下のような特徴を持っている人材のことを言います。
- 汎用性の高いスキルを持っている人材
- 主体的に動けて、提案ができる人材
- 売上に貢献できる人材
- 需要がある専門性の高いスキルを持った人材
それぞれ簡単に解説するので、ぜひ頭に入れておきましょう。
汎用性の高いスキルを持っている人材
まず、「汎用性の高いスキルを持っているかどうか」です。
一つの企業や業界だけでなく、様々な分野で幅広く活用できるスキルを持っている人材は、市場価値が高くなります。汎用性の高いスキルとは、例えば、以下のようなものを指します。
- マネジメントスキル
- コミュニケーション能力
- セールススキル
- 交渉スキル
- 集客スキル
- 問題解決能力
自社の中だけでしか使えない業務スキル、特定の商品に関する専門知識などは、労働市場・転職市場ではなかなか評価されません。
主体的に動けて、提案ができる人材
次に、「主体的に動けるかどうか」「自ら提案ができるかどうか」です。
主体性の薄い人材、悪く言うと、言われたことしかやらない指示待ち人間は、どこの企業でも評価されません。「他人任せ」「責任感がない」「モチベーションが低い」と思われてしまうからです。
一方で、物事に進んで取り組む力を持っている人材は、「自社にとってプラスになる人材」だと評価されるため、市場価値も高くなりやすいと言えます。
売上に貢献できる人材
「売上に貢献できるかどうか」も非常に大切なポイントです。
営利企業の目的は、利益を最大化させること。ゆえに、企業が求めているのは、利益を生み出してくれる人材・売上に貢献してくれる人材です。
営業部門の場合は、月間売上〇万円といった数値実績が、そのまま市場価値につながるでしょう。他にも、例えば以下のような人材は、売上に貢献できる人材だと判断され、市場価値も高くなりやすいです。
- ヒット商品を生み出せる商品開発担当者
- 自社に合った人材を採用できる人事担当者
- 従業員のストレスを軽減させ、働きやすい職場環境を整えられる総務担当者
- データ分析が得意で、商品の売上を伸ばせるマーケティング担当者
需要がある専門性の高いスキルを持った人材
最後に、「需要の高いスキル・専門性の高いスキルを持っているかどうか」です。
例えば、医師や弁護士といった国家資格は、社会から必要とされていて、かつ希少性のある専門スキルなため、市場価値も非常に高くなります。IT業界の場合は、プログラミングスキルやAIの専門知識などを持っていると、評価されやすくなるでしょう。
「企業からの需要が高いにもかかわらず、誰もが持っているわけではないスキル」を身につけていると、市場価値も上がっていくわけです。
なぜ市場価値を高める必要がある?
いったいなぜ、市場価値を高める必要があるのでしょうか。主な理由は、下記の4点です。
- 企業に依存しないキャリアを築くため
- 成果主義が進んでいるため
- 会社の採用基準が厳しくなっているため
- 自分や自分の家族を守れるため
順に見ていきましょう。
企業に依存しないキャリアを築くため
終身雇用や年功序列制度の崩壊が進みつつある現代、「一つの企業に定年まで勤め上げる」という感覚は弱くなっています。
むしろ、転職は当たり前の時代であり、転職ありきでキャリア形成を考えている人も多いことでしょう。経済停滞が続く日本では、どんなに有名な大企業であっても、業績悪化による事業縮小、給与カットや人員整理が行われる可能性は0ではありません。
「企業は社員の人生を守ってくれる」という考え方は通用しないため、企業に依存せずに、自らキャリアを形成していく必要があります。そのためにも、自分の市場価値を高め、転職力を磨いておくことが重要なのです。
成果主義が進んでいるため
1990年代後半以降、成果主義を導入する日本企業も増えてきました。
さらに、テレワークや在宅勤務がスタンダードになりつつある中、人事評価制度も大きく変化しており、これからも成果主義にシフトする企業はどんどん増えていくでしょう。
その結果、残念ながら真面目に頑張るだけでは、重要視されにくい時代となってきました。一方で、スキルや実績があって成果を出せる人、つまりは市場価値の高い人が、これまで以上に評価されるようになります。
会社の採用基準が厳しくなっているため
多くの企業は、簡単に人を採用するわけではありません。基本的には、「自社に合った優秀な人材」のみを採用します。新卒採用であれば話は別ですが、中途採用の場合は、企業も即戦力を求めています。
専門スキルや実績をアピールし、募集ポジションでどのように活躍できるのかを示せないと、なかなか転職は成功しないでしょう。
不確実性の高まっている現代社会において、企業の採用基準も厳しくなりつつあります。市場価値の高い人材であれば、多くの企業が欲しがりますが、逆に市場価値の低い人材は、どの企業からも求められません。
自分や自分の家族を守れるため
市場価値の高い人材は、現在所属している会社で活躍することも可能ですし、さらに好条件・好待遇の会社へ転職することも可能です。また、専門スキルや人脈などを活かして独立する、という選択肢もあるでしょう。
一つの会社に依存せずにキャリアを形成できるため、仮に会社の業績が悪化しても、もしくは会社が倒産しても、自分や家族の人生を守ることができます。
今まであまり市場価値を意識していなかった人は、ぜひ、自分の市場価値を意識しながら働くようにしてみてください。
市場価値を高めるためには?3つの方法をご紹介
市場価値を高めるためには、具体的に何をすればよいのでしょうか。この章では、「市場価値を高めるための方法」を3つ紹介します。
- 汎用性の高いスキルを身につける
- 社会人としてのスキルを磨く
- 定量的な実績を残す
ぜひ参考にしてください。
汎用性の高いスキルを身につける
まず大切なのは、汎用性の高いスキルを身につけることです。
どの業界・企業でも活かせるスキル(いわゆるポータブルスキル)を持っていれば、自ずと市場価値は高まります。上述しましたが、例えば、以下のようなスキルが該当します。
- マネジメントスキル
- コミュニケーション能力
- セールススキル
- 交渉スキル
- 集客スキル
- 問題解決能力
このような汎用スキルを身につけるためには、本やセミナーで学ぶのも有効ですが、専門スクールに通うのも効果的でしょう。
例えば、女性のためのキャリアアップスクール「LIBERTY」は、インプットだけでなくアウトプットの機会も多く、非常におすすめです。
【LIBERTYの特徴】
- 営業や起業に特化したスクール
- 総額5億円の損失から生まれた実践的カリキュラム
- アウトプットの場を提供
- 失敗が肯定される環境
- 同じ志を持った仲間
実践的なセールススキルや集客スキルを身につけたい方は、ぜひセミナーに申し込んでみてください。
社会人としてのスキルを磨く
社会人としての基礎スキルを磨くことも重要です。例えば、経済産業省は、社会人初期に身につけておくべき「社会人基礎力」として、以下の3つを挙げています。
【社会人基礎力】
- 前に踏み出す力(主体性、働きかけ力、実行力)
- 考え抜く力(課題発見力、計画力、創造力)
- チームで働く力(発信力、傾聴力、柔軟性、状況把握力、規律性、ストレスコントロール力)
市場価値を高めるうえで、もちろん専門スキルや汎用スキルを身につけることは大切ですが、まずは基礎スキルを磨き、ビジネスパーソンとしての基盤を固めておきましょう。
定量的な実績を残す
自分の市場価値をきちんと相手に伝えるためには、数字でアピールすることが欠かせません。ゆえに、なるべく定量的な実績を残すようにしてください。例えば、以下のようなイメージです。
- 年間売上○○万円達成
- 前年比○○%増益
- 社内成績○人中○位
具体的な数値が示されていると、説得力が上がり、相手にも評価されやすいです。
定性的な実績(数値で表せないような実績)は、場合によっては相手に伝わりにくく、評価の対象外になってしまうこともあるので、十分に注意しましょう。
市場価値が高くなる!スキル7選!
最後に、「市場価値が高くなるスキル」を紹介していきます。具体的には、次の7つです。
- コミュニケーション能力
- 論理的思考力
- 問題解決能力
- 仮説思考力
- プランニング能力
- 集客スキル
- セールススキル
自分の市場価値を高めたい方は、ぜひ、上記スキルの取得を目指してみてください。
コミュニケーション能力
まず、コミュニケーション能力です。
説明するまでもありませんが、ビジネスを円滑に進めるうえで、コミュニケーション能力は欠かせません。どれだけ素晴らしい実績があっても、どれだけ高度な専門スキルを持っていても、最低限のコミュニケーションスキルがなければ、理想的なキャリアは歩めないでしょう。
コミュニケーション能力を高める練習方法としては、以下が挙げられます。
- 目的や結論から話すようにする
- 話し方を相手に合わせる
- 相手の話にしっかりと耳を傾ける
- バックトラッキングを行う(相手の発言を繰り返す)
- 挨拶やお礼を必ず言う
ぜひ実践してみてください。
論理的思考力
論理的思考力とは、物事の因果関係を整理して考えられる能力のこと。また、物事を体系的に捉え、筋道を立てて考えられる能力のことです。ロジカルシンキングと呼ばれることもあります。
論理的思考力がないと、仕事の段取りが悪くなり、作業効率や生産性が落ちてしまうでしょう。さらに、「なかなか結論に辿り着かずに話が長くなる」「理解力が下がる」「情報を鵜吞みにしやすい」といったデメリットもあります。
論理的思考が苦手な人は、以下のようなトレーニングを心掛けてみてください。
- 思考を言語化するクセをつける
- あらゆることに疑問を持つ
- 曖昧な言葉を使わない
- 相手の立場になって考える
- 結論から話す
問題解決能力
問題解決能力とは、「組織が抱えている課題・問題を発見し、適切に理解し、解決に導く能力」のことです。
当たり前ですが、何もかも上手くいっている企業など存在しません。どの企業も、何かしらの課題・問題を抱えているものです。しかし、課題や問題を解決できていない、あるいは気づいていないケースは非常に多いです。
問題解決能力の高い人は、組織の表面上の課題を発見するだけでなく、潜在的な問題までを洗い出すことが可能です。そして、解決までのプランを計画し、実行することができます。
問題解決能力を鍛えれば、社会人としての市場価値も自ずと高くなっていくでしょう。
仮説思考力
仮説思考力とは、文字通り、「仮説を立てて考える力」のこと。
自身の経験や知識、さらに目の前の事実をもとに、「もし○○なら○○だろう」「この場合は○○だろう」と仮説を立て、ピンポイントに検証していく能力です。
仮説を立てずに、あらゆる対処法を一つずつ試しながら結論を導き出すのは、どうしても時間がかかってしまいます。一方で、仮説を先に立てておけば、検証すべき項目を絞り込めるため、作業効率の向上やスピーディーな問題解決につながるでしょう。
特に迅速な意思決定が求められるマネジメント層や中間管理職の方は、ぜひ仮説思考力を鍛えてみてください。
プランニング能力
プランニング能力とは、目標を達成するための「全体計画」を定める能力のこと。目的やゴールを適切に理解し、物事を円滑に運ぶために何をすればよいのか、丁寧に考えていく能力です。
プランニング能力が低いと、「ただ目の前のタスクをこなしていく」という場当たり的な仕事の進め方になってしまい、作業効率も落ちていきます。時間的制約のある中で、効率的に業務を完遂させるためには、事前に計画を立てることが欠かせません。
「計画を立てるのが苦手だ」という人は、以下のトレーニング方法を試してみましょう。
- 物事に優先順位をつける
- ToDoリストを作る
- 作業時間を見積もる
- こまめにメモを取る
集客スキル
集客スキルとは、文字通り簡単に言えば、お客さんを集めるスキルのこと。
ビジネスを成功させるうえで非常に大切な能力であり、集客スキルが高い人材は、市場価値も高くなりやすいです。特にインターネットが発展した現代では、Web集客のスキルを持っていれば、どの企業でも重宝されるでしょう。
ぜひ、Webマーケティングの基礎を学び、WebサイトやSNSを使った集客方法、広告の運用方法などについて理解を深めてみることをおすすめします。
セールススキル
セールススキルとは、言葉通り、モノを売るためのスキルのこと。
コミュニケーション能力やヒアリング能力が必要ですし、相手の悩みを引き出したり心を動かしたりするテクニックも必要でしょう。商品やサービスをたくさん売れる人材は、当然ながら、企業にとって非常に価値が高いです。
特に営業系の仕事をしている場合は、セールススキルを磨き、売上実績を積み重ねることで、自分の市場価値もどんどん上がっていくでしょう。
まとめ
そもそも市場価値とは何か、なぜ市場価値を高める必要があるのかを徹底解説しました。また、市場価値を高める方法や身につけるべきスキルなども紹介しました。まとめると、以下の通りです。
【市場価値を高めるための方法3選】
- 汎用性の高いスキルを身につける
- 社会人としてのスキルを磨く
- 定量的な実績を残す
【市場価値が高くなるスキル7選】
- コミュニケーション能力
- 論理的思考力
- 問題解決能力
- 仮説思考力
- プランニング能力
- 集客スキル
- セールススキル
企業に依存せずにキャリアを築くためにも、ぜひ当記事を参考にしたうえで、自分の市場価値を高めていってください。