【起業家インタビューVol.9 日暮あやさん】厳しい現状を変えるために起業に挑戦。子どもと過ごす時間が増え、ワンランクアップした自分になれた!

「働き方を変えたい、もっと自由に働きたい」という思いを持って、自ら起業に挑戦された方にリアルなお話を聞く「起業家インタビュー」シリーズ。

今回登場していただくのは、埼玉県川口市にてレンタルサロンを活用したエステ業を営んでいらっしゃる、日暮あやさんです。

以前は美容・エステ業界とはまったく異なる環境で、多種多様な仕事を経験してきたという日暮さん。

独立開業を決意したきっかけや、起業前後に苦労したこと、「これから起業してみたい!」と思っている方への応援メッセージまで、たっぷりとお話を聞かせていただきました!

目次

日暮さんプロフィール・事業紹介

プロフィール

日暮あや さん

専門学校進学後、カフェ経営やホテル業界での勤務などを経て、30代でエステ業界へ。アルバイトから「働き方を変えたい」と考え、独立開業を決意。業務委託でエステ業をスタートしたのち、埼玉県川口市でレンタルサロンを活用した個人エステを開業。現在は脱毛サロン開業希望者に向けた技術講師としても活躍中。

会社の事業内容とその特徴

埼玉県川口市にてエステ業を営んでいます。現時点では自分の店舗を持っているわけではなく、「レンタルサロン」を借りて個人で施術にあたっており、形態としては「フリーランス」です。

エステの施術メニューは脱毛がメインですが、それ以外にもフェイシャルや、水と泥を使ったボディケア、ヘッドマッサージなどをご提供しています。目指しているのは、内面からの「癒し」や「美しさ」をお届けする施術です。

このほか、脱毛サロンの開業を目指す方に向けた講師業にも携わっております。

起業の経緯・きっかけ

多様な仕事を経験し10代から憧れていた美容の世界へ

実は私、エステや美容の世界に入るまでに、だいぶ遠回りをしているんです。

順を追ってお話すると、高校を卒業してすぐ建築関係の専門学校へ進学しました。その学校で印象的だったのが「カフェプランニング」の授業です。カフェのコンセプトやターゲットを決めて設計をする、という内容だったのですが、それがとても楽しくて。

結局、専門学校自体は1年ほどで辞めてしまったのですが、ちょうど私が20歳になった頃に自宅を建て直す話になったんです。そのタイミングで「母がカフェをやってみたい!」ということで、カフェプランニングの授業で得た知識・経験も活かし、母と一緒にカフェ経営をスタートしました。

それからは、カフェをやりつつ書道教室を開いたり、「人前で話すことが上手になりたい!」という思いから、営業やマイクで話す仕事をやってみたり…。常に掛け持ちで働く日々を続けていました。

その後は、沖縄の離島で6年半ほど小さなホテルのマネージャーのような仕事を経験。その次にようやく、アルバイトでエステの仕事に就きました。

エステ業界に入った時点で30歳を超えていましたが、美容の仕事そのものには10代の頃から興味を持っていました。ただ、私には生まれつきの「そばかす」があって、それがずっとコンプレックスで…。美容業界には華やかなイメージがあったので、「ちょっと自分には入れない世界だな」と思い、時間が過ぎてしまったんです。

それでも「やっぱり美容の仕事をやってみたい!」という気持ちはどこかに残っていたのだと思います。遠回りをしながらも、ようやく美容に関わる仕事をスタートすることができました。

「収入優先」にすると子どもと過ごす時間が減るもどかしさを痛感

しばらくはアルバイトでエステ勤務を続けましたが、そこから独立、サロン開業を決意した一番のきっかけは、娘が2歳の時に離婚をしたことです。

しっかり生活費を稼がなければならない状況になったものの、アルバイトのままだとシフトの日数・時間を限界までつぎ込んでも、十分な収入を得ていくことが難しくて。次第に金銭面の余裕がなくなり、身体的にも疲れが溜まってしまいました。

また、それ以上に嫌だなと感じていたのが、稼ぐことを優先してシフトを増やすと、娘と過ごす時間がどんどん少なくなってしまうことでした。子どもにしわ寄せがいってしまうのは何よりもつらかったです。

加えて、私自身が潰瘍性大腸炎という国の指定難病を患っていることもあり、体調面から働くペースを考慮しなければならない事情もありました。

このような理由から「現状を変えないと!」と強く考えるようになり、いろいろな方法を模索しました。情報を集めていく中で、今私がやっているような開業の仕方・働き方があることを知り、チャレンジしてみよう!と思ったのが独立開業のきっかけです。

起業前に苦労したこと・実践したこと

開業とはいっても、私はいきなり自分のエステをオープンしたわけではなく、「委託業」からスタートしました。ここでいう委託業とは、エステサロンと業務委託契約を結んで、サロンの施術者として働くスタイルのことです。

ただ、私が契約した委託元は、まさにこれから新規事業としてエステをやっていく段階だったんです。私が参加した時点では実質的にほぼ何も決まっておらず、一から立ち上げていく状況で。委託元の社長が美容業界の経験をお持ちでなかったこともあり、商材からメニューから、こちらでさまざまなことを決める必要がありました。

当時は私以外にも一緒に働くメンバーがいたのですが、皆さんそれぞれがエステ業界での経験をお持ちだったので、考え方のすり合わせの面で少々大変だなと感じることもありましたね。それでも、メンバー全員「自分の状況を何とかして変えたい!」という思いは共通していたので、お互いに気持ちを盛り上げて、何とかオープンにこぎつけることができました。

起業後に大変だったこと・実践したこと

苦労しつつ委託元のサロンをオープンすることができたのですが、ちょうどそのタイミングが2020年に新型コロナが蔓延し、1回目の緊急事態宣言が出た2カ月後だったんです。正直、とても厳しい状況だとは感じました。でも、もう前に勤めていた会社も辞めると言ってしまっていた手前、なんとか前に進んでいくしかなかったです。

オープン後しばらくはスタッフの人数よりもお客様の人数が少ない日もあり、モチベーションを保つことが大変でした。当時は「どうやったらお客さんを呼べるか?」など、他のスタッフとたくさん話し合っていましたね。委託の立場でありながら、さまざまなことを経験できたと思っています。

ターニングポイント

エステの仕事を始めてからのターニングポイントは、大きく2つあります。

ひとつは、委託として働いていたときの出来事です。

委託元のサロンは、もともとは美容機器の販売会社だったんです。私、昔から機械の内部を見るのが好きで、サロンで機器修理をしているときにちょくちょく見学させてもらっていたのですが、あるとき「興味があるのなら売ってみる?」と声をかけていただいて。

それからは施術だけではなく、オンラインでの機器のデモンストレーション・導入講師、販売業務などまで担当させていただいて、仕事の幅が大きく広がりました。

もうひとつの転機は、それからしばらく経ち、委託元サロンに留まるかどうか悩んでいたときのことです。

脱毛やエステサロンの開業支援をされている「CCJ(Cremir Cherie Japan株式会社)」の社長と出会い、「講師業をやってみるのはどう?」とお話をいただいたんです。ちょうど私も「講師をやってみたい!」と思っていたところで、その出会いが大きなターニングポイントになりました。

現在は講師業に携わるようになり、新たに勉強をさせていただける機会が増えて本当にありがたいです。新しい挑戦をしていくことで、ワンランクアップできたと実感しています!

起業をして変わったこと・良かったこと

起業後は、子どもの行事に100%参加できるようになりました!これが私の中でとても大きな変化です。

アルバイトでエステをやっていた時代は、毎日ガチガチに詰めて働かないと金銭面で本当に厳しくて。また、いくらアルバイトの立場とはいえ上の人の目も気になりますし、自由に休みを取りたいときに言い出しづらいな、と感じることもありました。

でも、起業をしてからはスケジュールを調節しやすくなりました。持病ともうまく向き合いながら働くことができていますし、自分の人生について考える機会も増えたと感じています。まだまだ足りないところはいっぱいあるのですが、起業に挑戦して良かったです。

今後の展望

これからの目標のひとつは、今まで以上にエステの知識・スキルを高めていくことです。また、今後は「施術の考え方」も少し変えていきたいと思っています。

先にお話したとおり、私はもともと自分自身が「そばかす」に悩んでいたのもあって、これまでは「顔をキレイにすること」を優先していたんです。でも、私自身もう40歳。今後はもっと「内面から美しくすること」にフォーカスを当てたエステを提供したいという気持ちが強くなっています。

経営面に関しては、持病のこともあるので、今の時点ですぐに自分の店舗を持つのは難しいかもしれません。ただ「いつか必ず店舗を持ちたい」と思っているので、子どもが大きくなり、手がかからなくなってきたら実現させたいです!

私は「エステは人生を変える」と思っています。サロンに来ていただいたお客様が、自分の人生を輝かせることができる。そんなお手伝いができる理想のサロンをつくりあげていきたいです!

過去の経験から大切にしている心構え

昔から「石橋を叩いて渡る」という言葉がありますが、私の場合はこれまで「石橋を叩きまくって結局渡らない」(笑)。そんなことがよくありました。

若い頃からいろいろなことをやってきたので、一見積極的なイメージを持たれがちなのですが、実際は「やりたがりの臆病者」なんです。「ここぞ!」の場面になると考え過ぎてしまうことが多くて、正直、独立後もビジネスチャンスという点では、いくつも逃してしまったかもしれません。

でも、最近は少しずつ考え方をシフトしています。「まずやってみる!」といったことはやはり大事だと感じているので、今後はもっともっと挑戦をしていきたいと思っています!

起業を考えている方へのメッセージ

私の起業の形は「フリーランス型」で、実際にご自身の店舗を持っている方に比べたら、規模は小さいかもしれません。でも、今の私にしかできない働き方・生き方があると思っています。もし同じような働き方を希望されている方がいたら、「こんなスタートの仕方もあるんだな」と、少しでも参考にしていただければうれしいです。

起業をすると、自分が思っている以上に素敵なご縁に恵まれると思います!

私自身、アルバイトで働いていたときは、基本的に同じアルバイトの人たちとのつながりしかありませんでした。でも、起業後は社長として活躍されている方、個人で起業している方など、さまざまな立場の方と巡り合う機会が増えました。皆さんとお話をさせていただく中で、大きな刺激をもらっています。

起業には素晴らしいことがたくさんあります。少しでもやってみたいと考えている方は、ぜひ挑戦してほしいです!

まとめ

お金を稼ぐために仕事をたくさんしなくてはならない。でも、働けば働くほど、子どもや家族と過ごす時間が減ってしまう…。かつての日暮さんのように、この狭間で悩んでいる方は少なくありません。

日暮さんは「何とか現状を変えたい!」と起業にチャレンジした結果、今はお子さんとの時間が取りやすくなり、毎日が充実しているとお話されていました。起業以外にも今の働き方・生活スタイルを変える方法はいくつもありますが、今回のストーリーをひとつの成功例と捉えて、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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