【起業家インタビューvol.13 中村昌史さん】20歳で「親孝行の事業化」を決意。困難を乗り越え、事業家として日々成長中

この「起業家インタビュー」の記事では、ご自身で起業をされた方をゲストに招き、起業にまつわるさまざまなお話を語っていただきます!

今回ご登場いただくのは、親孝行のプラットフォームをつくり、親孝行に適したサービスを提供する株式会社青い鳥の代表取締役・中村昌史さんです。

”親孝行のためのサービス”というユニークな事業を思いついたきっかけや事業をはじめるまでの準備、事業立ち上げ後に迎えた最大のピンチなど、貴重なお話をたくさん伺いました。
中村さんのアグレッシブな姿勢は「これから起業したい」「働き方を変えていきたい」と考えている方にとって、とても参考になるはずです。

目次

中村昌史さんプロフィール・事業紹介

プロフィール


中村昌史さん

株式会社青い鳥 代表取締役

東海大学在学中、20歳のときに”親孝行のためのサービス”で起業することを決意し、大学生活のかたわら起業塾でビジネスモデルの作り方やファイナンスなどを学ぶ。大学卒業後、アメリカの企業でインターンシップに参加するために、英語習得と資金稼ぎをかねてカナダへ。その後、アメリカのシリコンバレーを旅して帰国。

起業塾の講師が立ち上げた同窓会代行サービスの会社を手伝い起業資金を貯め、2016年8月5日、株式会社青い鳥を設立。

青い鳥HP:https://aoitori.family/

事業紹介

株式会社青い鳥は、2016年8月5日に設立し、2023年8月現在、8期目です。僕が勝手に「0805で親孝行の日」と考え、8月5日に登記しました。

青い鳥は、親孝行のプラットフォーム全般をつくる会社で、メインに手掛けているのは「家族史」や「家系図」といった家族の歴史を形にして伝えていく「ファミリーヒストリー」事業です。その他、親孝行に関するワークショップやセミナーなども提供しています。

スタッフは、フルタイムと業務委託のスタッフ合わせて8名。デザイナーや行政書士、プロデューサーといった職種のメンバーが在籍しています。

本社は東京にありますが、僕は3年ほど前に地元・福岡県に引っ越してオンラインで事業を運営しています。

起業の経緯・きっかけ

20歳のときに「家族」という人生のテーマにたどりついた

”親孝行”をテーマに事業を立ち上げようと思ったのは、20歳のときです。当時の僕は普通の大学生だったのですが、成人式を前に「自分の人生のテーマは何か」「どういうふうに歩んでいくべきか」と非常に考えていた時期がありました。

深く考えた結果、「僕が生かされているのは家族がいるからで、親に感謝しないといけない」と気づかされ、成人式で仲間たちに「親孝行を事業にする」と宣言したのが、青い鳥の原点です。

ただ、目標は決まったものの、具体的なものは何にもなかったですし、ビジネスのつくり方やマーケティング、ファイナンスなど右も左もわからない状態でした。そこでまずは勉強しようと思い、起業塾に通いました。起業塾との出会いで、僕の人生はがらっと変わりましたね。

起業塾の授業は週2回。生徒は大学生も社会人もいました。みんなでビジネスモデルを考えて発表したり、講義をもとにプレゼンしたり、ビジネスコンテストに応募したりと、毎日が挑戦でした。

アメリカ・シリコンバレーに憧れ、資金稼ぎのためにカナダへ

事業の立ち上げを目指して起業塾に通っているはずなのに、大学3~4年になると塾生はみんな就活を始めました。僕も流れに乗って就活してみたものの、何かしっくりこなかったですね。

そんななか、FacebookやTwitterがどんどん伸びてきた時期だったこともあり、シリコンバレーに憧れるように。そこで、「卒業したらアメリカへ行き、Web会社のインターンシップで学んで起業したい」と目標を立てたのですが、調べてみると、とても払えないほど大きなお金がかかることがわかりました。

その後も諦めきれずに、Google Earthで「アメリカってこんな感じなのかな」と眺めていて。あるとき、ちょっと見る範囲を広げてみようと何となく操作したら、左にカナダが見えたんです。カナダについて調べると「ワーキングホリデー」という制度があり、現地でアルバイトができると判明。

そこで、「カナダでアルバイトしてお金を貯めながら英語を学んで、その後アメリカで会社のインターンシップを受ける」というプランに切り替えました。大学在学中にめちゃくちゃアルバイトしてお金を貯めて、大学卒業後2週間でカナダに行きました。

カナダに渡った後は、語学学校で英語を学びつつ人脈づくりに励みました。現地では英語力も大切ですが、語学はあくまでビジネスツールだというのが僕の考えです。現地のコミュニティを調べて積極的に参加し、そこでIACEトラベル(1982年創業、日本のほか、カナダ・メキシコなどグローバルに事業を展開する旅行会社)の創業者の方と出会いました。その方は僕のメンターの1人で、ビジネスの基礎を教えてくれたといっても過言ではありません。

カナダで1年間過ごして、その後アメリカへ。1ヶ月ほどシリコンバレーなど西海岸を旅して、日本に帰国しました。

起業塾の講師に誘われ同窓会サービス運営会社へ

カナダから帰国したころに、起業塾の講師からFacebookで連絡があったんです。近況を聞かれ「帰国してこれから何しようか考え中です」と答えたところ、「同窓会代行サービスの会社を立ち上げて、すごく忙しいから手伝ってほしい」と頼まれました。1~2回くらいだと思って「いいですよ」って感じで手伝いに行くことに。結果的に、そのままずるずると3年間働きました(笑)。

もちろん起業をしたい気持ちは変わらなかったので、3年経ったころに「親孝行をテーマにした会社をつくります」と伝えて退社し、3ヶ月間かけて起業準備に専念しました。

起業前に大変だったこと・実践したこと

同窓会代行サービス会社で3年間働きながら起業の準備をしてきたのですが、特に大変だったのがお金の部分とビジネスモデルの構築です。

会社設立において資本金がとても大切なのはわかっていたので、同窓会代行サービス会社で働いている時から自分の会社の運用に使う分を貯蓄していました。設立時に借りて資本金をつくる方法もありますが、自分で会社経営に使う費用を積み立てて借りる金額をおさえる方がよさそうだと思っていたからです。

事業の性質上、初期費用があまり必要なかったこともあり、資本金は300万円で十分でした。そこで、150万円を貯金から出し、残りの150万円を金融公庫からの融資でまかないました。

コツコツ貯蓄してきたおかげで、金融公庫の担当者さんに対し「生活費と会社運営の費用をしっかりプランニングしてきました」「3年間事業資金の用意をしてきました」といったように、説得力のある説明ができたと思います。

給料のなかから会社運営資金を貯めるのは大変でしたが、「必要経費と将来に向けた事業への投資」といったようにしっかりわけてお金について考えられる土台をつくれたのは、起業家としてすごくプラスになりましたね。

ビジネスモデルの構築については、親孝行の事業は今までにないものなので、自分で新しい概念をつくる必要があり、すごく苦労したのが正直なところです。僕がつくりたいプロダクトを考えてそこからどんなニーズがあるのか検討するというプロセスで、ビジネスづくりをしましたが、試行錯誤の連続でした。

親孝行のサービスって、問題を解決するのではなくて、すでに親子関係がよい人が「もっと親に何かしたい」と考えて利用するものなんです。いわば贈答品のようなものなので、問題解決型のビジネスとは違った難しさがあると思います。

起業後に大変だったこと・実践したこと

システム開発事業と親孝行に関する事業を同時進行

設立当初は、今提供している「ファミリーヒストリー」などのサービスはありませんでした。

実は、青い鳥を設立したのと同時に、スリランカにシステム開発関連の会社を設立したんです。スリランカにあるエンジニアの学校の講師とビジネスパートナーとして組んで、スリランカのエンジニアをたくさん採用し、日本のシステム開発案件に派遣するというビジネスを展開していました。メンバーとのやり取りはすべて英語。カナダ時代に培った英語力が役立ちました。

青い鳥のサービスで使用するシステムは、すべてこの会社で開発して、開発費を抑えています。ギフトサービスもそのひとつ。自分の親の趣味・年齢・去年贈ったプレゼントといった内容を入力すると、誕生日が近づいたら通知とプレゼントのレコメンドが届くというものです。ただ、ギフトサービスのシステム構築にけっこうお金を使っちゃいましたね。

口座残高が7000円に。同じ思いを持つ仲間を集めて乗り切った

設立してから一番大変だったのは、4期目にあたる4年前です。いろいろな事業に投資しすぎて、一気にお金が減ってしまい、会社の口座残高が7000円で、僕の個人口座の残高は0円と危機的な状態に。携帯料金なども払えず、インフラも止められそうになっていました。なんとかお金をかき集めてしのぎましたが、辛かったですね。

このままではいけないと思い、一緒に親孝行を広げていく仲間を集めることにしました。企画書をつくって、プロジェクトに一緒に取り組むメンバーを参加費10万円で募集したら、すぐに10名が参加してくれて、100万円が集まりました。

今はこのメンバーたちといろいろなアイデアを出し合いながら活動することで、少しずつ事業が上向きになってきています。

メンバーとは、「こんなワークショップを開催しよう」「メンバーの得意分野をセミナーに活かそう」とよく話し合っています。同じ思いを持つ仲間とプロジェクトをつくっていくのは、とても面白いですね。

起業をして変わったこと・良かったこと

自分の時間をコントロールできるようになる

仕事したいときに仕事して休みたいときに休めるのは、起業する大きなメリットだと思います。自分の時間をコントロールできるのって、人生をすごく豊かにするポイントなのではないでしょうか。

例えば、お盆休みってどこも人が多くて飛行機代・ホテル代も高いですよね。でも、少し時期をずらせば、混雑せずに快適ですしリーズナブルに旅行できます。こういったことができるのは、自営業ならではだと思います。

お金や時間に対する考え方がかわった

自営業をしていると、自分で会社のキャッシュフローを回さなければいけません。マネーリテラシーが上がったのはもちろん、時間の使い方も「この1時間がどういうお金に変わるのか」と考えるようになりました。

親孝行を軸にいろいろなチャレンジができている

青い鳥では、親孝行をテーマに、「親孝行サポート」や「ファミリーヒストリー」の制作以外にも、さまざまなことに取り組んでいます。幅広い挑戦ができるのも起業してよかった点です。

具体的に取り組んでいる代表的なものが「エンディングノート」の開発です。最近は、亡くなった後にスムーズに葬儀などの手続きを進められるよう、エンディングノートを書く人が増えていますよね。

ところが、生前に関係者間で共有できていないのが原因で、せっかく用意したのにもめてしまうケースがあります。そうした事態を防ぐために、青い鳥では親孝行を軸にしたエンディングノートをつくって、お届けしています。

あとは「中村家の資産を守るプロジェクト」という、面白い試みもしています。東京から相続対策のプロフェッショナルを呼んで僕の家の資産リストのようなものをつくり、お金の流れを把握したうえで、5年後10年後を見越した資産形成をするというものです。やっていてすごく面白いので、サービス化を目指しています!

今後の展望

2023年8月現在で青い鳥は8期目に入りましたが、10期目をめどに海外展開を計画しています。最初の候補地はマレーシアです。来年くらいから実際にマレーシアに住んで、地域に溶け込みながら少しずつ、マレーシアでどのような親孝行に関する事業ができるか探る予定です。

マレーシアを選んだ理由は、中国にルーツを持つ人が非常に多いからです。中国人は、世界の中でも親孝行を大切にする人たちなので、より素敵な親孝行ができるようサポートできたら嬉しいですね。日本のみならず世界の親孝行も経験することで、唯一無二のプロフェッショナルを目指します!

個人の目標は、親孝行について学ぶ「親子学」という学問をつくることです。スケールの大きな話ですが、何千年後も学び続けられてたくさんの人に喜んでもらえるような学問が目標です。

そのために、「親孝行アカデミー」という勉強会を開催しています。この会では非常にアカデミックな話題を取り扱っているんです。例えば、親孝行を大切にする中国から日本に入ってきた「儒学」が日本の時代背景を踏まえてどのように浸透していったのか、といったことをテーマにしています。

あとは交流会やプロジェクトで、親孝行に必要なサービスを話し合って事業化することにも挑戦。今後もいろいろな取り組みをしていく予定です。

起業を考えている方へのメッセージ

起業って、正直めちゃくちゃ大変なことが多いんです。ただ、いろいろな壁にぶつかるなかで、いかに乗り越えるかにビジネスの本質が隠されていると思います。「楽して儲ける」のもいいことだと思うのですが、苦労して儲けることで、起業家として1人の人間として成長ができるはずです。

困難を克服した先にこそ素晴らしい景色が待っていると思いますし、乗り越える過程も楽しいですよ!

やまもと社長はどんな人?

やまもとさんの印象は、スタバ大好きな人(笑)。やまもとさんが主催した「にんにくフェス」で知り合って5年くらいになりますが、会う場所は9割くらいスタバな気がしますね。

ポジティブで笑顔が素敵な人という印象です。ずっとにこにこしているので、素晴らしいなと思っています!

まとめ

中村さんは現在、「親孝行を広めたい」という同じ志を持つ仲間とさまざまなプロジェクトを進めるとともに、海外進出に向け動き出しています。起業は決して楽ではありません。しかし、困難を乗り越えるからこそ成長でき、輝かしい未来を手に入れられます。

中村さんのお話からもわかるように、起業には一緒に頑張る仲間の存在が重要です。LIBERTYでは、「働き方を変えたい」「起業したい」と思っている方を対象に、実践的なノウハウ・スキルを習得できる講座と仲間づくりができる環境を提供しています。夢を持つ仲間とともに、時には励まし、時には背中を押し合い、切磋琢磨することで、少しずつステップアップできます!

LIBERTYについて詳しく知りたい方は、どんな小さなことでもお気軽にお問合せください。また、講座内容をわかりやすく解説する無料セミナーも実施中です。ぜひこの機会に、起業への第一歩を踏み出してみませんか?

無料LINE登録をしてみる