子育てしながら働きたい!子育てと仕事の両立のコツやポイントについて解説

子育てをしながら働いているママは、子どもの笑顔のために一生懸命になる日々に楽しさを感じつつも、仕事や家事に追われて疲弊していませんか?

本記事では、子育てをしながら働く女性の実態や、働くママをサポートするための法律や制度、企業の取り組みについて詳しく解説しています。子育てと仕事、どちらも大切にしたいあなたに役立つ情報をお届けします。

子育てしながらの働き方を再考し、より良いバランスを目指しましょう。

目次

子育てしながら働くママの実態

近年、子育てをしながら働くママが増え、社会的にも注目されています。

では、実際に子育てをしながら働くママたちはどのくらい存在し、忙しいママは1日をどんなタイムスケジュールで過ごしているのでしょうか。実際の統計調査も参照しながら、子育てをしながら働くママの実態を詳しく紹介します。

子育てしながら働くママはどのくらいいるの?

子育てをしながら働くママは少なくありません。また、あなた自身が子育てをしながら働くママさんかもしれませんね。では、実際にどのくらいの女性が子育てと仕事を両立しているのでしょうか?

厚生労働省が公開している「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」では、75.7%のママが子育てをしながら働いていることが示されています。この数字の背景には、昨今の女性の社会進出や、企業の育児支援制度の拡充、家庭内での役割分担・価値観の変化など、さまざまな要因があると考えられます。

子育てと仕事の両立は簡単なことではありません。その中でも多くのママたちが、家庭と仕事のバランスを取りながら過ごしているようです。

子育てしながら働くママの現在の働き方

子育てと仕事を両立するママの働き方は多様化しています。RSメディア編集部が子育てをしながら働く女性375名に対して行った調査によると、雇用形態で最も多かったのは「パート・アルバイト」で45.1%、次に「正社員(フルタイム)」が18.9%、「正社員(時短勤務)」が10.1%、さらに、業務委託、契約社員、派遣社員と続いています。

上記調査結果から、自身の事情や希望に応じて多様な雇用形態で働くママがいることがうかがえます。

就業スタートのハードルが低く、フルタイムより時短勤務をしやすい「パート・アルバイト」は、多忙なママにとってメリットが大きい働き方といえるでしょう。また、正社員であっても「フレックスタイム制度」や「時短勤務制度」を活用し、子どもの成長や家庭の事情に合わせた働き方を選択している人も少なくないようです。

子育てしながら働くママの1日のタイムスケジュール

子育てと仕事を両立するママは、どのような1日を過ごしているのでしょうか?一例として、子育てをしながら働く、あるママの1日のタイムスケジュールをご紹介します。

※勤務時間や子どもの年齢、各家庭の生活リズムによっても、タイムスケジュールは大きく異なります。あくまでも参考程度にご覧いただき、ご自身の家庭環境や生活スタイルに合わせてみてください。

【子育てをしながら働く、あるママのケース】

■勤務時間:9:00〜15:00
■雇用形態:パート(近所のスーパーにて勤務)
■家族構成:夫、子ども(保育園児)

<タイムスケジュール例>

6:00 起床、歯磨き・洗顔、洗濯機を回すなど
6:30 朝食(必要であれば弁当)の準備
6:45 夫と子どもを起こし、子どもの準備を手伝う
7:00 3人揃って朝食
7:45 夫は出勤
8:00 忘れ物を点検して子どもを保育園に連れていく
8:30 出勤
9:00 勤務開始
15:00 勤務終了
16:00 買い物をして帰宅
16:30 洗濯物を取り込み、片付ける
17:00 休憩
17:30 保育園に子どもを迎えに行く
18:00 子どもをあやしながら夕食の準備
19:00 夫が帰宅
19:15 3人揃って夕食
20:00 子どもと一緒にお風呂に入る
21:00 子どもを寝かしつける
21:30 夕食の片付けなど残っている家事全般を済ませる
22:00 自由タイム
23:00 就寝

子育てしながら働くママ必見!仕事と両立するコツ【家庭編】

子育てをしながら働くママにとって、子育てと仕事の両立は大きな課題になり得ます。毎日やらなくてはならないことに追われ、大きなストレスを感じているママもいるでしょう。

本章では子育てをしながら働くママが、仕事と両立するために心掛けたいことや、両立のコツを【家庭編】としてお伝えします。今すぐに実践できることもあるので、ぜひ活用してみてくださいね。

家事は夫婦で役割分担して助け合う

子育てをしながら働くママが負担を感じやすいのが、日常のさまざまな家事です。とくに、仕事後の疲れた心身状態で行わなければいけない家事には大きなストレスを感じてしまうことも。この負担を減らすためにも、夫婦間の役割分担を適切に決めていきましょう。

ただし、夫婦間の役割分担は、単に「どちらが何をするか」を機械的に決めるだけでは不十分です。夫婦双方の得意・苦手なこと、ライフスタイル、子どもの年齢や趣味、仕事の状況など、さまざまな要因を考慮して、最も効率的でバランスの良い役割分担を考えることが重要です。

たとえば、料理が得意な夫が夕食の準備を担当し、妻が子どもの宿題や入浴のサポートをするなど、それぞれの得意分野を活かす形で役割分担をすれば、お互いストレスを感じずに取り組みやすくなります。

また、役割分担は一度決めたら固定化するものではありません。子どもの成長や夫婦双方の仕事の状況など、家庭の状況は日々変わっていきます。そのため、定期的に役割分担を見直し、柔軟に変更することも大事です。

夫婦でのコミュニケーションを大切にし、お互いの負担を軽減しながら家庭を支える意識をもつと、家庭が円滑にまわりやすくなるでしょう。

周囲の人や子育て支援サービスに頼る

子育てと仕事の両立のためには、周囲のサポートをうまく活用することが大切。とくに、子育て中のママは、突発的な子どもの体調不良などの予期せぬ出来事に直面することが多いです。そんなとき、周囲の人々や子育て支援サービスの存在が大きな助けとなります。

まず、家族や親戚、友人などの身近な人に、子育ての悩みや困ったことを相談し、心の支えや具体的なアドバイスを受けてみるとよいでしょう。また、近所のママ友との情報交換も有効です。子どもの病気や学校行事、地域の子育て情報など、お互いに情報共有することで、双方の負担軽減や助け合いの関係性を構築できます。

さらに、自治体が提供する子育て支援サービスの利用もおすすめです。子育て支援センターやファミリーサポートセンターでは、子育てに関するさまざまな情報やサービスが提供されています。このような施設では、一時的な子どもの預かりや子育てに関するセミナー、相談窓口など、多岐にわたるサポートが受けられるのも嬉しいポイントです。

子育ては、決して一人で抱え込むものではありません。周囲のサポートを受け入れ、時には頼ることで、より豊かで楽しい子育てライフを送ることができるでしょう。

子どもと触れ合う時間は「量より質」を重視する

子育てをしながら働くママにとって、忙しい日常の中で子どもとの時間を確保するのは容易ではありません。しかし、その限られた時間をどのように過ごすかが、子どもとの絆を深める大事なポイントとなるのも事実です。

子どもと過ごす時間は「量よりも質」が大事です。たとえ短い時間であっても、心を込めて子どもと向き合い、感情や考えを共有することで、子どもは親の愛情をしっかりと感じ取ります。たとえば、普段の生活の中でのちょっとした瞬間、夕食を一緒に作る時間や寝る前のお話し時間などを大切にし、子どもとの絆を深めることもできます。

重要なのは、子どもとの時間を「義務」としてではなく、「楽しみ」として捉えること。そのためには、自分自身の心の余裕や、子どもとの関係を大切に思う気持ちが必要です。子どもとの質の高い時間を意識的に作ることで、より充実した日常を送ることができるでしょう。

代行サービスを利用する

現在では、さまざまな「代行サービス」が存在します。これらは、家事や子育てを仕事と両立させるうえでの強力なサポートとなります。

たとえば、家事代行サービスを利用すれば、忙しい・疲れた日の夕食準備や掃除、洗濯など日常の家事をプロに任せられます。また、子育て代行サービスやベビーシッターを利用すれば、子どもの送り迎えや習い事の付き添いなど、日常の中で手が回らない部分のサポートを受けられます。

生活の一部だけでも代行サービスを活用すれば、仕事から帰宅した後の疲れた体を休める時間や、子どもとの質の高いコミュニケーションの時間を多く確保できるのがメリットです。

代行サービスの利用は、単に「楽をするため」だけではなく、子育てと仕事の両立を実現するための賢明な選択といえます。ママの負担を軽減し、より充実した毎日を過ごすための一助として、ぜひ活用してみてください。

完璧主義を捨てる

家庭と仕事のバランスを上手にとっていくためには、「常に100%でなければダメ」という思考を手放すことも大事です。

家事も、子育ても、仕事も、すべてを完璧にこなそうとする「完璧主義」は、もちろん物事の質を高めるなど良い方向に作用する場面もあります。しかし、一方では大きなプレッシャーとしてのしかかってしまいがちです。あまりに完璧を求めすぎると、過度なストレスや疲労、時には自己否定感の拡大によって、自分を追い詰めてしまうことも…。

大切なのは、完璧を求めるのではなく、自分自身の限界や現状を受け入れ、その中で最善を尽くすことです。家事が少し残ってしまっても、子どもの勉強が完璧でなくても、仕事でミスをしてしまっても、それはそれでOK。次にできる範囲でどうしていくかを考えましょう。

完璧主義を捨てることで、ママたちはもっとリラックスした気持ちで日々を過ごせるはずです。家事や育児、仕事などに行き詰まったときは、「あれ?今の自分は完璧を求めすぎていないかな?」と一度振り返ってみてくださいね。

子育てしながら働くママ必見!仕事と両立するコツ【仕事編】

ここからは、ママが子育てと仕事を上手に両立させるための職場・仕事選びのポイントや、おすすめの支援制度、両立のコツを【仕事編】としてお伝えします。

仕事においては、自分で制御できない部分が多いと思われがちですが、自分自身で働きやすい環境を選択・構築できる余地はたくさんあります。ぜひ参考にしてみてくださいね。

企業の育児支援制度を利用する

多くの企業では、従業員が子育てと仕事を両立させるためのさまざまな支援制度を用意しています。

そのひとつが、子どもが一定の年齢に達するまでの期間、会社に在籍しながら休業できる「育児休業制度」。子どもの成長にとって大切な時期をしっかりとサポートし、子育てが少し落ち着いた時期に会社へ復帰することが可能です。

このほか、「時短勤務制度」や「フレックスタイム制度」「特別休暇制度」などを導入する企業も増えてきました。このような制度を活用すれば、自分のライフスタイルに合わせて柔軟に働きやすくなります。子どもの突発的な病気やけが、大切な学校行事など、急なトラブルにも対応できるのは安心ですよね。

就職や転職を考える際には、企業の育児支援制度をしっかりとチェックしてみてください。

在宅で働ける仕事をする

在宅で働ける仕事をすることも、子育てをしながら働く上でのひとつの選択肢となります。近年、テクノロジーの進化と社会の変化に伴い、在宅でできる仕事が増えてきました。子育て中のママにとって、在宅ワークはメリットが多いです。

大きなメリットのひとつが、通勤時間がなく、出社する場合と比べて家庭や子どもとの時間を増やせること。家にいれば、突発的な出来事にも柔軟に対応しやすくなります。

在宅での仕事は、ライティングやデータ入力、プログラミング、デザイン、翻訳など、スキルや経験に応じて選ぶことが可能です。また、オンラインショップの運営やブログの執筆など、自分の趣味や特技を活かしたビジネスも始めやすい環境が整ってきました。

しかし、在宅ワークでは多くの場合、自分自身の時間管理能力が求められます。そのため、仕事と家庭の境界を設け、計画的に作業を進めることが大切です。

家から近い職場を見つける

子育てをしながら働く忙しいママは、できるだけ時間を有効的に使いたいですよね。職場までの通勤時間は、仕事探しの際に考慮するべきポイントとなるでしょう。長い通勤時間は、家庭の時間を奪うだけでなく、疲労やストレスの原因にもなり得ます。

家から近い職場を選んで通勤時間を削減できれば、朝の支度や子どものお迎え、学校行事など、家庭の大切な時間をつくりやすくなります。また、子どもの緊急時にもスムーズに対応しやすいでしょう。

ただし、職場を選ぶ際には、仕事内容や待遇、企業の子育て支援制度など、他の要因も合わせて検討してください。トータルで自分にとって心地よいバランスを見つけることが大事です。

働くママがいる職場を選ぶ

働くママが多い職場は、育児と仕事の両立をサポートする文化や制度が整っていることが多いです。そういった職場では、ママたちが直面する日常の課題や困難に対する理解が深く、柔軟な対応が期待できます。

たとえば、子どもの急な発熱や学校行事などの際の休暇取得がしやすかったり、短時間勤務や在宅勤務の選択肢が提供されていたりする場合が多いです。

また、働くママが多い職場では、先輩ママたちからのアドバイスや情報共有が活発に行われることも魅力のひとつ。子育ての経験を持つ先輩たちから、子育てと仕事を両立するコツや、企業内での育児支援制度の活用方法など、貴重な情報を得られるでしょう。さらに、同じ境遇のママたちとのコミュニケーションは、精神的な安定にもつながります。

働くママが多い職場を選べば、仕事と子育てをスムーズに進めやすくなるでしょう。自分のライフスタイルや子育てのスタイルに合った職場を選び、より充実したワークライフバランスを実現してください。

経験したことのある仕事をする

自身のキャリアを考えるにあたって、新たな業界や職種に挑戦するのは魅力的です。ですが、経験したことのある仕事を選べば、「子育ての両立」という点では対応しやすくなるでしょう。

というのも、経験のある仕事では一定のスキルや知識が身についており、スムーズに業務に取り組みやすいからです。子育て中のママは時間の制約が多いため、慣れている仕事で効率的な働き方ができることは大きな魅力といえます。

また、経験のある仕事なら自分の専門性や信頼性をアピールしやすく、キャリアアップのチャンスも広がります。経験を活かしてスムーズに仕事へ復帰し、自分のペースでキャリアを築いていくことも、ひとつの選択肢として考えてみてください。

子育てしながら働くママを支援する法律や支援制度、サービス

子育てと仕事の両立は、多くのママにとって大きな課題となっています。しかし、幸いなことに、日本には子育てをしながら働くママをサポートするための法律や制度、サービスが数多く存在します。

これらの制度やサービスをうまく利用することで、子育てママはより働きやすい環境を手に入れられるでしょう。本章では、これらの支援策について詳しく解説していきます。

育児・介護休業法

「育児・介護休業法」とは、従業員が子育てや家族の介護を行う際に、一時的に休暇を取得できるための法律です。具体的には、子が1歳になるまで、または特定の条件下で2歳になるまでの間、休暇を取得できます。また、家族が要介護状態になった場合も、最長で1年間の休暇が認められています。

休暇を取得する際の手続きや条件などの詳細は、企業ごとに異なるため、利用を検討する際は、会社の人事部や労働組合に相談しましょう。

育児休業制度等相談窓口

育児休業制度等相談窓口とは、育児休業制度に関する相談を受け付けている窓口です。男性・女性問わず、中小規模事業主など多くの人にとって、仕事と育児・介護を両立するための大切な窓口となっています。

たとえば、以下のような育児休業制度に関して直面する疑問や悩みに対して相談ができます。

  • 育児休業の取得方法や期間
  • 休業の申出に必要な手続き
  • 新制度の就業規則への記載方法
  • 復職後に関することなど

仕事と家庭の両立をスムーズに進めるためには、適切な情報やサポートが不可欠です。

子育て支援センター

子育て支援センターは、子育て中の家庭をサポートするための地域交流施設です。本施設の設置自治体は数多くあり、子育ての悩みや不安を相談できる場所として利用されています。

センター内は、保育の知識を有するスタッフへの相談をはじめ、子ども同士の交流の場や親同士の情報交換の場としても機能しています。施設によっては、さまざまな講座やワークショップが開催されることもあるようです。

さらに、子育て支援センターには地域の子育て情報が集約されるため、新しい情報を得るのにも役立つでしょう。地域の子育てネットワークを広げたい人にとっても、子育て支援センターの活用がおすすめです。

ファミリーサポートセンター

ファミリーサポートセンターとは、子育ての「援助を受けたい人(依頼会員)」と「援助を行いたい人(提供会員)」がどちらも会員登録し、地域で相互援助活動(有償)を行う事業の拠点となる施設です。

市区町村もしくは、市区町村からの委託を受けた団体が運営し、会員同士のマッチングや提供会員向けの講習会や交流会などを行っています。

依頼会員は、子育ての援助を受けたいと考える人で、たとえば「残業が続き、保育園のお迎えが心配」といった状況にある人などが該当します。一方、提供会員は、地域で子育ての援助を行いたいと考える人で、たとえば「子育て経験を活かして支援したい」といった動機で登録しているようです。

依頼会員として登録し、提供会員に自分が行っていることの一部を頼むことで、負担が軽減するでしょう。提供会員は講習会を受けていますし、頼む前に事前打ち合わせもあるので、安心して利用してみてはいかがでしょうか?

保育ママ制度

「保育ママ制度」とは、家庭的な環境の中で子どもを預かってもらえる制度で、正式名称は「家庭的保育事業」といいます。保育サービスの普及促進・支援充実を目的とし、児童福祉法の改正によって国が定めた制度です。

保育ママの利用条件は、(1)保護者が週4日以上、実働5時間以上で就労している、または傷病により療養、あるいは就学していること、(2)0〜2歳までの子どもであることです。

0〜2歳の子どもを家庭的な環境で預かる保育ママは、集団保育である保育園や12歳までを対象としたベビーシッターとは異なります。保育料や紹介してもらえる条件は各自治体によって異なるので、利用の際はお住まいの自治体へ確認してみてくださいね。

子育てしながら働きやすい企業とは?

子育て中のママたちが働きやすい環境を整えている企業は、どのような特徴や制度があるのでしょうか。

本章では、子育てと仕事の両立支援に関する国の認定制度や、子育て中のママたちが安心して働ける企業の特徴を見ていきます。さらに、最新のランキング情報を参考に、実際に子育てしながら働きやすいと評価されている企業も紹介します。

ぜひ本章の内容を参考にしながら、働きやすい企業を探してみてくださいね。

子育てサポート企業として国に認定されている企業(「くるみんマーク」「プラチナくるみんマーク」「トライくるみんマーク」)

「くるみんマーク」「プラチナくるみんマーク」「トライくるみんマーク」は、子育て支援が積極的に行われている企業を国が認定する制度の一種です。これらのマークは、企業が従業員のワークライフバランスを尊重し、子育てと仕事の両立をサポートするための取り組みを実施していることを示す証となります。

「くるみんマーク」は、育児支援の基本的な取り組みを行っている企業に与えられます。これに対して、「プラチナくるみんマーク」は、さらに質が高く幅広い支援策を導入している企業に授与されます。

そして「トライくるみんマーク」は、上記2つのマークにおける認定基準の引き上げに伴って、新たに創設された制度です。認定基準は令和4年度改正前のくるみん認定と同様になります。

働く会社を探すときは、このような国・社会から客観的な評価を受けているかどうかも検討材料のひとつにしてみるとよいでしょう。

子育て支援制度が充実している企業

近年、多くの企業が従業員のワークライフバランスを重視した子育て支援制度を導入しています。子育て支援制度が充実している企業は、従業員の満足度や定着率が高い傾向にあります。

具体的には、以下のような支援制度が充実している企業は、子育てをしながら働くママにとって魅力的といえます。

  • 育児休業の取得率を高めるための取り組み
  • 復職後のキャリアサポート
  • 突発時の休暇取得の柔軟性
  • 子育て中の従業員のための研修やセミナー
  • 企業内に設置している託児所あり

子育て支援制度が充実している企業は、社会的な責任を果たす企業としての良い評価を受け、優良企業である可能性も高いでしょう。

子育てしながら働く女性の多い企業

子育て中の女性が多い企業は、女性が安心して働ける社風や環境である場合が多いです。たとえば、突発的な休暇取得が容易であったり、上司や同僚からの理解が得られやすい環境が整っていたりします。

また、同じように子育てを経験している先輩や同僚とのネットワークが豊富で、アドバイスや情報共有がしやすいのも魅力のひとつです。

このような企業であれば長く働き続けやすく、子育てをしながら働くママにとって非常に魅力的な選択肢といえます。

子育てしながら働きやすい企業ランキング【2023年最新版】

ここでは実際に、子育てをしながら働きやすい企業について、見ていきましょう。『日経WOMAN』(日経BP)と日本経済新聞社グループの「日経ウーマノミクス・プロジェクト」が共同で行った調査によると、「共働き子育てしやすい企業ランキング」の上位5社は以下の通りでした。

順位 企業名
1位 太陽生命保険
2位 アフラック生命保険
3位 第一生命ホールディングス
4位 ポーラ
5位 ファンケル

この調査では、上場企業など国内有力企業を対象としたものです。みなさんも一度は聞いたことのある企業が揃っていたのではないでしょうか?大手企業だと資本力が潤沢で、福利厚生や教育・研修制度が整っているケースが多い傾向にあります。

ただし、中小企業のなかにも、あまり知られていないだけで、育児や子育てがしやすい環境や独自の支援制度を導入している優良企業があるのも事実です。上記調査は、あくまで参考程度として、働きたい会社の制度をよく確認してみてください。

子育てしながら働くママを応援!企業の育児支援制度や法律にはどんなものがある?

育児休業制度

「育児休業制度」は、労働者が子供の1歳6ヶ月までの期間、仕事を休むことが認められている制度です。この制度は、育児・介護休業法に基づき、子育てと仕事の両立をサポートするためのものとして国によって導入されました。

本制度を利用することで、労働者は仕事を辞めることなく一時的に休業し、その後、元の職場への復帰が可能となります。子育てによる家庭の状況で、キャリアを諦める必要もありません。子育てと仕事の両立を実現するために、育児休業制度は非常に有効な制度といえるでしょう。

パートタイム労働者の権利と待遇の保障

子育てをしながら働くママは、働ける時間や日数が限られやすいため、「パートタイム労働者」として働く人が少なくありません。そんなママたちに注目されているのは、パートタイム労働者としての権利と待遇の保障です。

2020年に施行された、「パートタイム・有期雇用労働法」に基づき、正規社員との間に不合理な待遇差が生じることは禁止されています。さらに、2021年には中小企業にも適用され、より多くの企業で、パートタイム労働者の待遇が向上してきている背景があります。パートタイムとして自分のペースで働きながら、納得のいく収入を得やすくなってきています。

時短勤務制度

子育て中のママたちにとっては、「時短勤務制度」もありがたい制度のひとつでしょう。この制度は、子どもの成長や家庭の状況に合わせて、一時的に勤務時間を短縮できる制度です。

法律上では、子どもを抱える労働者を雇う事業者は、子が3歳に達する日まで利用できる時短勤務制度を導入しなければならないとされています。3歳以降は、企業に導入が義務づけられているわけではないため、現在会社に勤めている人は、就業規則や担当部署への確認を行いましょう。

企業独自の両立支援制度

その他、国で定められている制度や法律以外でも、多くの企業が子育てと仕事の両立をサポートするための独自の制度を導入しています。

<企業が独自に定める制度の一例>

  • 特別休暇制度
  • 子育て中の従業員を対象とした研修やセミナー
  • 企業内の託児所
  • フレックスタイム制度
  • 看護休暇制度
  • 通院休暇制度
  • 学校行事休暇制度

これら以外にも、自社で活躍する従業員のニーズに合わせたユニークな両立支援制度を定める企業も数多く存在します。

まとめ

本記事でお伝えしたように、ママさんたちが輝くための多くの選択肢とサポートが、社会には存在しています。子育ても仕事も、どちらもあなたの人生の大切な一部です。両方を全力で楽しんで、自分のペースで進んでみてください。

子育てしながら働くママさんが日々直面する挑戦や困難、その中で生まれる小さな喜びや成果はかけがえのないものです。周囲と支え合い、より豊かなワークライフを実現していきましょう。

 

<参考>

厚生労働省|2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況

厚生労働省|育児・介護休業法について

厚生労働省|育児休業制度等相談窓口、改正育児・介護休業法説明会、男性の育児休業取得促進等に関するセミナーについて

厚生労働省|くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて

厚生労働省|パートタイム労働者とは

厚生労働省|子の学校行事参加休暇、家族の看護休暇

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