「ちゃんと稼いでいるはずなのにお金が足りない!」
「いつまで経っても貯金が増えない!」
もしあなたがそんな悩みを抱えているとしたら、日頃のお金の使い方や管理方法を見直す必要があるかもしれません。きちんと収入を得ているのにお金がない!?と感じがちな人には、いくつかの共通点が見受けられます。
そこで、この記事では稼いでもお金がない状態が続いてしまう原因と、その対処法について解説しています。
お金がないと気持ちが落ち着かず、将来のことを考えても不安になってしまいますよね…。お金を上手に使えるようになることが、安心で豊かな生活への第一歩です。
ぜひ参考にしてみてくださいね!
目次
稼いでいるのにお金がない!?その原因とは?
「稼いでいるのにお金がない!?」と感じる場合、日々のお金の使い方がうまくいっていない可能性が高いです。
なぜ思うようにお金が貯まらないのか、まずその原因をしっかりと知るところからスタートしましょう!
収支のバランスが間違っている
「ちゃんと仕事をして稼いでいるのにお金がない!?」と感じてしまう大きな原因のひとつは、収支のバランスがしっかりと取れていないこと。
「入ってくるお金(=収入)」よりも「出ていくお金(=支出)」が多い状態では、手元のお金はどんどん減ってしまいます。なかなか貯金ができない人や、頻繁にしょっちゅう赤字になって困る人は、そもそも日々の支出をハッキリと把握できていないことも多いです。
まずは大まかにでも家計簿をつけて、自分が毎月何にどれくらいのお金を使っているのか、収入の範囲内で支出が収まっているかどうかをチェックしてみましょう!無料で手軽に使える「家計簿アプリ」の利用もおすすめです。
支出が多い(浪費している)
本当に必要なものにお金を使うのは悪いことではありませんが、モノがあふれる現代社会は誘惑だらけ。ついつい無駄遣いをしてしまう人も多いです。
高級ブランドが大好き!外食や飲み会が多い!…そんな人は、どうしても支出が増えてしまいがち。そうではなくても、あなたはなんとなく毎日コンビニに寄っていたり、「期間限定」の言葉につられて衝動的にモノを買ってしまったりしていませんか?
思い当たる節があれば、知らず知らずのうちに浪費する習慣が身についてしまっているかもしれません。
浪費をやめる方法のひとつとして、一度冷静になる時間をつくることが有効です。「欲しい!」と思うものがあっても即決せずに少し時間を置いてみると、本当に必要か・そうでないかの気持ちの整理がつきやすくなりますよ!
お金を使う時の優先順位が定まっていない
限られたお金を有効に使うためには、どんなことに積極的にお金を使っていきたいか、優先順位を定めておくことがポイントです!優先順位を決めることで、浪費を防ぎながらもケチケチせず、価値あるお金の使い方がしやすくなります。
なお、お金の使い方の優先順位には「絶対にこうでなくてはならない」という正解はなく、個人の志向や生活スタイル、ライフステージなどによって異なります。
たとえば「転職準備のために自己投資のお金を一時的に増やしたい」「子どもが小さいうちは教育費や家族旅行の予算を多めにとりたい」など、タイミングによっても優先順位は変わってきます。
定期的に優先順位を見直しながら、自分にとってベストなお金の使い方を考えていきましょう!
お金がない状態から抜け出すための3つのコツ
お金がない状態から抜け出すためには、いくつかのコツがあります。
ここでは「支出を減らす」「収入を増やす」「資産を増やす」の3つのコツに分けて、それぞれの具体的な考え方や行動のポイントをご紹介します。
一度にすべて完璧にするのは大変かもしれませんが、取り組みやすいものから少しずつチャレンジし、お金にまつわる悩みを解消していきましょう!
支出を減らす
お金がない状態から抜け出すには、まず「支出を減らす」意識が大切です。
一気に収入を増やすのは大変でも、出ていくお金については節約の意識やちょっとの工夫で減らすことができるからです。ここからはまず、家計項目を「固定費」と「変動費」の2種類に分けて、それぞれどのように支出を減らしていけばいいのかコツをご紹介します!
固定費を減らす
まずは「固定費」を減らすポイントを押さえていきましょう!固定費とは、毎月一定額の支払いが必要になるお金のこと。
家計の中でも大きな割合を占めるので、固定費を減らすことでお財布事情が改善する場合が多いです!
ここでは、多くの人が取り組みやすい「スマホ」「生命保険」「住居」の3種類の固定費をピックアップします。一つずつ見直せるものがないかチェックしてみてくださいね。
スマホのプランを見直す
毎月支払うスマホ料金は、意外と高額になってしまいがち。あなたは何年も前にスマホのプランを契約して、ずっとそのままになっていませんか?
もしそうであれば、現状に適したプランに変更することで、スマホ代を大幅に節約できる可能性があります!
政府の方針もあって携帯各社の競争が激しくなったここ数年は、多くのキャリアでお得な新プランが登場しています。安価なプラン設定が魅力の「格安スマホ」も増えているので、大手キャリアで契約している場合には、通信会社を変えるだけで毎月数千円もの通信費を下げられるケースも!
まずは「自分が必要なデータ通信量とプラン内容が合っているか?」「不要なオプションが付いていないか?」などから見直してみてくださいね。
生命保険を見直す
次に着目したい固定費は、昔からよく「人生の買い物で2番目に高い」と言われる生命保険です。
「だいぶ前に勧められた商品に加入して、その後は一度も見直していない…」
そんな人は、もしかすると必要以上に高額な保険に入っているかもしれません。もともと生命保険とは、人生のリスクに備えるためのもの。どんな生命保険が必要になるかはライフステージによって変わります。
たとえば結婚・出産・住宅購入・子どもの独立・自営業になったときなど、大きなライフイベントが発生するタイミングでは、保険も忘れずに見直しましょう!
そのほかの見直しタイミングとしては「保険料が高いな」と感じたときや、保険の更新時期を迎えるときがベターです。本当に必要な保障内容や保障額を見極めて商品を選べば、「安心」と「節約」の両方を得ることにつながります!
住居を見直す(住む場所を変える)
住居にかかる費用は、生活に不可欠かつ最も大きな固定費のひとつです。快適な住まいは暮らしを豊かにしてくれますが、あまりに高い家賃の家に住んでいると、それだけで生活は苦しくなってしまいがち。
同じ地域でも家賃が安い家を探して引っ越せば、一時的に費用はかかっても、毎月の固定費をグッと下げることができます!また、仕事がリモートワークOKな場合やオンライン完結型なら、地方に移住することで大きく固定費を下げる方法もあります。
ただし、日常生活に車が不可欠な地域では想像以上に車の維持費がかかったり、寒冷地では光熱費の大幅な負担増につながったりすることも…。
すぐに引っ越すと余計な費用がかかってしまうので、住まいは自身のライフスタイルや希望を考慮しつつ、慎重に考えていくことをおすすめします!
変動費を減らす
次に、「変動費」を減らすコツについてご紹介します!変動費とは、その月によって支払い額が変わるお金のこと。
支払い額が変わりやすいがゆえ、使い道や上限額をきちんと決めていないと、つい使い過ぎてしまいがちな支出項目でもあります。
ただ、予想外の出費はコントロールしづらくても、変動費のなかには比較的節約しやすいものもあります。以下で解説するポイントを参考に、変動費が多くなり過ぎていないか、無駄遣いをしていないかチェックしてみてくださいね!
食費(外食含む)
変動費に含まれる代表的な支出項目が、食費(外食含む)です。
食費は毎日かかってくるお金ですし、気分や習慣によっても費用がかさみやすい特徴があります。手軽に食費を抑えるコツのひとつは、できるだけコンビニを使わないようにすること。同じ商品でも、コンビニと比較してスーパーでは何割か安い価格設定になっていることが多いので、積み重ねると大きな差が出てきますよ!
もうひとつ、節約のコツとして人気があるのが、企業の株を買って飲食に関連する「株主優待券」を活用する方法です。外食チェーンがお得に利用できたり、スーパーで使える割引券がもらえたり、新鮮な食材が自宅に届いたりなど、さまざまな企業が魅力的な株主優待制度を設けています。
「株」というと難しく感じるかもしれませんが、最近は節約目的で企業の株を持つ主婦や若い女性も増えています!SNSなどでも情報を入手できるので、興味がある方はぜひチェックしてみてくださいね。
なお、食費は心身の健康とも密接に結びつくものなので、極端な節約には注意が必要です。
1カ月あたりの外食の回数や金額上限を決めることや、家族の人数に合わせた無理のない食費設定をして、その金額の範囲内で買い物をしていきましょう!
交際費
交際費とは、人付き合いにかかるお金のこと。
会社の飲み会、友人とのカフェやランチ代、恋人とのデートやプレゼント代…など、人脈が広くて付き合いが多い人ほど増えがちな支出項目です。人との付き合いはもちろん大事ですし、交際費をゼロにすることはあまりおすすめできません。
でも、交際費にお金を使い過ぎることは、お金が貯まらない原因になります。
「本当は行きたくないんだけど…」と、あまり気乗りしない付き合いが多い場合には、少し考え直してみるほうが良さそうです。もし生産性のない飲み会の誘いを受けたら、自分のためにも勇気を出して断りましょう!また、利用するお店選びに工夫することもポイントです。
少し情報を調べてみるだけで、一流でなくても安くて美味しいレストランが見つかることも!そのほか、家飲みやオンライン飲みを増やしたり、お金をあまりかけずに遊べる穴場のデートスポットを見つけたりなど、楽しみながら節約をするのもおすすめです!
娯楽費
娯楽費とは、一般的には食費や被服費などの生活必需品以外のもので、遊びや趣味などに使うお金のことを指します。
「エンターテインメント費」とも言われます。
娯楽費は日々の暮らしを楽しくしてくれるものなので、人によっては大きく支出が増えてしまいがちです。この支出を抑えるためには、月に使える金額の上限を決めておくことが大切。加えて、お得なキャンペーンやサービスを積極的に利用することがポイントです!
たとえば、旅行では「早割」などの割引の活用や、何度も訪れるレジャースポットがあれば年間契約をするなどの方法がおすすめです。映画・音楽・本についても、最近は定額でお得に使える見放題・聴き放題・読み放題のサービスがたくさんあります。
ちょっとした工夫でお得に趣味を楽しんでください!
節税対策
固定費と変動費を減らすことに加えて、お金がない状態から抜け出すためにもうひとつ大事なポイントが「節税対策」です。
私たちが安心・安全に暮らしていくためには、国や自治体に対していろいろな税金を納めなくてはなりません。でも、ちょっとした知識を持っているだけで、正しい方法で税金を減らすことができるのです!
今回は、個人でもすぐに実践しやすい節税対策を3つご紹介します。まだ取り組んでいないことがあれば、ぜひチャレンジしてみてください!
ふるさと納税
ここ数年、なにかと話題になることが多い「ふるさと納税」。気にはなっているけれど、まだやっていないという人も多いかもしれませんね。
ふるさと納税とは、自分が好きな自治体に寄附をして、寄附金額から2,000円を差し引いた全額が税金(所得税・住民税)から控除される制度です。単に税金面だけを見れば、翌年払うべき税金の「前払い」をしていることになるので、大きな節税になるわけではありません。
ですが、ふるさと納税の最大の魅力は、寄付をした自治体から自己負担額2,000円で「返礼品」がもらえること!
つまり、自己負担額と返礼品の差額分は、実質的にお得と言えるのです。
返礼品は、各地域の特産品やティッシュペーパーのような生活必需品、はたまた体験型商品などラインナップが豊富で、選ぶ楽しみも味わえます。家計の助けになってくれるものなので、ぜひ活用することをおすすめします!
医療費控除
医療費控除とは、1年間(1月~12月)に支払った医療費が基準額を超えるとき、その超過支払い分の医療費が課税対象の所得から控除されて、税金の一部が還付される制度です。医療費控除の大きなポイントは、以下のとおりです。
- 基準額は10万円、または総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%
- 生計を一にする家族全員の医療費を合算できる(同居でなくてもOK)
- 確定申告が必要(毎年2月16日から3月15日までの1ヵ月間)
大きな病気やケガをした年や、妊娠・出産をした人、家族みんなが病院に行く機会が多かった人などは、医療費控除ができる可能性が高いです。
なお、病院の診療費だけではなく、通院や送迎にかかる費用や医療用器具の購入代なども医療費控除の対象となります。一方、リラクゼーション目的のマッサージ代、健康増進や美容目的のサプリメント代などは、医療費控除の対象としては認められないので注意が必要です。
医療費がかさみそうな年は、ぜひ忘れずに確定申告を行いましょう!
所得控除
所得控除とは、個人が年間で得た所得に対して、一定の金額を差し引く(控除する)制度です。
そもそも所得税は、「所得(収入-必要経費)」から「所得控除を引いた額(課税所得金額)」に対して計算されるため、所得控除が多ければ多いほど納税額は減少します。つまり、所得控除を正しく行うことは節税にもつながります!
所得控除は全部で15種類あります。(※2023年4月1日時点)
【年末調整もしくは確定申告で控除できる所得控除】
- 社会保険料控除
- 小規模企業共済等掛金控除
- 生命保険料控除
- 地震保険料控除
- 寡婦控除
- ひとり親控除
- 勤労学生控除
- 障害者控除
- 配偶者控除
- 配偶者特別控除
- 扶養控除
- 基礎控除
【確定申告で控除できる所得控除】
- 雑損控除
- 医療費控除
- 寄附金控除(ふるさと納税など)
会社に勤めている給与所得者の場合には、会社が年末調整を行って税金の過不足の計算をしてくれるので、所得控除をあまり気にすることはないかもしれません。
ただし、先にも解説した医療費控除や寄付金控除、また雑損控除は自分で確定申告を行わないと所得控除ができないので注意してくださいね。また、自営業やフリーランスの人は、すべての所得控除の計算を確定申告で行うことになります。
なお、所得控除の詳細な金額は各年度の税制改正によって変わる可能性があるので、常に最新の情報を確認してください!
収入を増やす
家計を見直して、無駄遣いや浪費をやめて支出を減らすことができるようになってきたら、同時に「収入を増やすこと」も考えてみると良いでしょう。
すぐには成果が出ない場合もありますが、ちょっとずつでも目標に向けて取り組むことで、お財布事情が楽になっていくはずです。ここでは、収入を増やす主な方法についてご紹介します!
アルバイトや副業を始める
収入を増やす方法はたくさん考えられますが、比較的取り組みやすいのは、本業の業務時間外や休日を使ったアルバイトです。
節約を続けながらアルバイトで月に数万円でも収入を増やすことで、「生活費にゆとりが出た!」「貯金のペースが速くなった!」と話す人も。
また、自分自身が興味のあること・スキルを活かした副業をするのもおすすめです。個人事業主として副業をすれば、仕事に関連するさまざまなお金を経費にできるので、節税対策にもなります。
ただし、会社によってはアルバイトや副業NGの場合もあるので、就業規則は必ず確認しておきましょう。また、無理に働きすぎて体調を壊してしまったり、時間などの自由を失ってストレスを溜めてしまったりしたら本末転倒ですね。
最近はネットを活用しつつ在宅でできる副業もたくさんあるので、自分のペースで続けやすい稼ぎ方を探していくのもおすすめです!
転職
「収入を増やすために仕事をしっかり頑張ろう!」
そうは意気込んでも、市場があまり伸びていない業界や先細りしている業界では、企業は利益を生み出すのが難しく、なかなか個々の収入に反映されないことも…。
将来のことを考えたときに希望が持てない、不安ばかりが募るという場合には、思い切って今の業界を抜け出すことが必要かもしれません。世の中には、IT業界のように成長を続けている業界もあれば、陰りが見えている業界もあります。
勢いのある業界ではたくさんの人手を必要とするので、未経験者を積極的に受け入れていたり、頑張った分だけ良い待遇を用意していたりする企業も目立ちます。
もちろん、どんな業界にいっても努力は欠かせませんが、現状の働き方や収入に不安があれば、希望を持てる業界や仕事へのキャリアチェンジを考えてみるのもひとつの方法です!
資産を増やす
超低金利の現代社会では、お金をそのまま銀行に置いておくだけでは、なかなか増えていきません。将来に備えながらゆとりある暮らしを実現したいと考えるのであれば、節約・貯金に加えて「資産を増やすこと」まで考えていく必要があります。
ここからは、資産を増やすための代表的な方法と、そのポイントをご紹介します!
資産運用を始める
「資産運用」とは、手元にある資産(お金)を増やしていくための手段です。
貯金・節約などを行って資産を一からつくる「資産形成」とは異なり、今自分が持っている資産を守りながら、より増やしていくための行動であることが資産運用の特徴です。
ここでいう「資産」には、預貯金をはじめ、株式や国債、車、不動産、貴金属、さらには加入している生命保険などまで含まれます。国の「貯蓄から投資へ」のスローガンを受けて、資産運用に興味を持つ人が増えてきました。
ただし、リターンが得られる資産運用にはリスクもつきもの。だからこそ、自分が不安やストレスなく続けられる、無理のない運用をしていくことが大事です!
ここでは、初心者でも安心して資産運用をしやすい「つみたてNISA」と「iDeCo」についてご紹介します。
つみたてNISA
「つみたてNISA」とは、国が推進する少額からの長期・分散・積立投資を支援するための非課税制度で、将来のために資産形成をしたい投資未経験者や初心者向けにつくられたものです。
つみたてNISAには、以下のような特徴があります。
- 年間最大40万円、20年間にわたり非課税で運用益を得ることができる
- 日本国内に住む満20歳の人なら誰でも利用可能
- 金融庁が安全性の高い投資商品を厳選
通常、投資をして得た分配金や運用益には20.315%の税金がかかるのですが、つみたてNISAであれば年間40万円の枠内で、最長20年間は非課税で運用できます。
また、つみたてNISAで投資対象となる金融商品(投資信託等)は、金融庁が「長期」「積立」「分散」の投資に適していると判断したものなので、リスクを大きく抑えた状態で運用することが可能です。将来に向けた資産形成を考えるにあたり、つみたてNISAはとても有効な手段とされています!
ネット証券会社でも簡単に口座開設ができ、自動引き落としで毎月の積み立てが可能なので、投資に慣れていない人が手軽に始めやすいのもポイントです。
なお、2024年からは、非課税で運用できる枠がさらに拡大する「新NISA制度」がスタートすることが決まっています。早いうちにつみたてNISAに挑戦し、少しずつ資産運用に慣れておくのもおすすめです!
iDeCo
「iDeCo」とは、別名を「個人型確定拠出年金」といい、日本国民の老後資金づくりを目的とする国の制度のひとつです。
毎月自分で決めた額を積み立てて運用していき、そこから得た利益分を含む金額(資産)を、60歳~75歳の間に年金または一時金として受け取るしくみとなっています。公的年金だけでは老後のお金が足りないと言われる今、老後の備えのひとつとしてiDeCoへの注目度は大きく高まっています。
そんなiDeCoには大きな3つの節税効果があります!
- 積み立て時:掛金は全額が所得控除の対象になる
- 運用益が出た時:運用益に対して税金は一切かからない
- お金を受け取る時:受け取り方法に関わらず所得控除対象となる
iDeCoに積み立てた金額は年間の所得から差し引くことができるので、所得税と住民税の軽減につながります。
また、運用によって得た利益に対しても税金が一切かかりません。
なお、老後にお金を受け取る際には、年金として分割で受け取るか、一時金としてまとめて受け取るかを選択します。
前者の場合は「公的年金等控除」、後者の場合は「退職所得控除」が適用されるので、これらの控除を所得から差し引くことで税負担を軽くできます。そんな魅力がいっぱいのiDeCoですが、60歳になるまでは原則として運用中の資産を引き出すことができない点には注意が必要です。
また、iDeCoもリスクを抑えた資産運用が可能ではありますが、運用である以上、元本割れの可能性をゼロにすることはできません。しっかりと情報を集め、メリット・デメリットを理解してから取り組んでくださいね!
不動産投資
「不動産投資」とは、不動産を買って収益を得ることを目的とした投資のしくみです。
具体的には、賃貸物件を持ち、いわゆる「大家さん」として家賃収入(インカムゲイン)を得ることや、将来的に不動産を売却することで売却益(キャピタルゲイン)を得ることを狙います。
ハイリスク・ハイリターンなFXや株式と比べると、不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資手法と言われています。
特に家賃収入は毎月コツコツと稼ぐモデルなので、景気変動の影響を受けづらいことが特徴。
あまり手のかからない副収入として、20代や30代などの若い世代が取り組むことも増えてきています。
不動産投資には、他にも資金繰りの予測が立てやすい、相続税の節税などのさまざまなメリットがありますが、一方で、物件の修繕・メンテナンス費がかかることや、空室リスク、売却価格の変動リスクなどのデメリットも存在します。
また、投資には「自己責任」の原則があるので、もしうまくいかずに損失を招いたとしても、誰かに責任をとってもらうことはできません。興味があれば、まずは自分で情報を調べたり不動産投資関連のセミナーに参加したりして、十分な知識を得ておくことをおすすめします。
株式投資
「株式投資」は、株式会社が発行する「株式」を購入し、その売買によってお金を得るしくみです。
ある会社の株式を購入した人は、その会社にとっての「株主」となり、保有株式数に応じたさまざまな権利が得られます。
株式投資で利益を得る方法のひとつが「株価の値上がり」によるもの。
株価は企業の動きなどによって日々上下するので、単純に株の購入時よりも株価が上がれば、利益を得られます。
そのほか「配当金」や「株主優待」が得られることも、株主になるメリットです。
配当金とは、企業が事業で得た利益の一部を株主に還元するお金のことで、この配当金を目当てに株主になる人も。
また、株主優待とは、企業が株主に対して自社の製品やサービスを還元するものです。
旅行の割引券や食品、エンターテインメントなど魅力的な株主優待を用意している企業がたくさんあるので、自身の趣向に合わせた会社の株を買う人も少なくありません。
ただし、初めて株式投資をする場合には、価格変動のリスクを抑えられる長期投資(10年以上が目安)を前提に考えていきましょう。毎日細かな値動きを見て売買を繰り返し、短期的に目先の利益を増やしていく「デイトレーダー」のやり方は難易度が高く、初心者向けではないので気をつけてくださいね。
また、不動産投資と同じように、株式投資も「自己責任」の世界です。
正しい知識を得て、リスクまでしっかりと理解したうえで取り組んでください!
まとめ
「稼いでも稼いでもお金がない!?」と感じてしまう場合、たいていは普段のお金の使い方など、どこかに原因があるものです。
収支のバランスが崩れていたり、日頃からあまりに浪費していたりすると、いくら収入を増やしてもお金がない状態が続いてしまいます。
まずは固定費・変動費の別にお金の使い方を見直して現状を把握し、節約できる部分がないかチェックしていきましょう。その上で、さらに収入を増やすことや、少しずつ資産を増やすことにも取り組んでみてください。
お金の知識を身につけていくことは、心にゆとりのある生活や将来の安心にもつながります。
皆さんのペースで、少しずつ理想の生活を実現していってくださいね。