この「起業家インタビュー」の記事では、ご自身で起業をされた方をゲストに招き、起業にまつわるさまざまなお話を語っていただきます!
今回登場いただくのは、美容やエステ業界での独立開業支援事業・スクール事業等を展開していらっしゃる、Cremir Cherie Japan株式会社(CCJ)代表・渡辺絵美さんです。
起業に至るまでのご経験や、起業前後でどんな苦労があったのか、そして起業を考える皆さんへのメッセージまで、女性起業家としての貴重なお話を聞かせていただきました!
これから働き方を変えたいと考えている方や、起業に向けてどんな準備をすればよいか悩んでいる方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
目次
渡辺さんプロフィール・事業紹介
プロフィール
Cremir Cherie Japan株式会社
代表取締役社長 渡辺 絵美さん
短大卒業後、美容部員として就職。その後エステサロン・脱毛サロン運営会社での勤務を2社経験し、個人事業主として独立。2019年にCremir Cherie Japan株式会社を設立。
会社の事業内容とその特徴
弊社Cremir Cherie Japan株式会社(CCJ)では、美容・エステティック業界での独立開業を目指す方を対象とした、さまざまな支援ビジネスを展開しています。
主要な事業内容としては「フランチャイズ事業」や「スクール事業」があり、現在は全国各地の32店舗(サロン)をサポートしています。
私自身、これまで美容・脱毛・エステの分野でさまざまな経験を積んで起業に至りました。
そこで得た知識やスキル、味わった苦労なども活かし「これから開業したい!」と考えている方へ開業に必要なノウハウをお伝えするとともに、どのように売上を立てればいいのかなど、開業後のことまで幅広くサポートしています。
会社設立は令和元年9月20日、私個人が自営業になってからは6年目を迎えています。
起業の経緯・きっかけ
キャリアのスタートは美容部員
学生時代はバスケットボールに打ち込んでいて、365日のうち360日は練習に明け暮れる、まさにアスリートとしての生活を送っていました。
一つの転機となったのは、短大を卒業した20歳のとき、当時目指していた教員採用試験に落ちてしまったことです。
教員採用試験は1年に1回しかないので「それなら教員とは別に自分がやりたかった美容の仕事に挑戦しよう!」と考え、化粧品を販売する美容部員の仕事に就きました。
自分の力を試してみたいと思った
その後はエステ・脱毛の世界に入り、2社で施術や販売、店舗運営などまで幅広く経験。
さらに個人事業主を経て現在に至るのですが、初めて起業を目指す気持ちが出てきたのは20代後半の頃だったと思います。もともと美容部員時代から商品を売ることは好き・得意で、結果も出ていました。
でも、当時はあくまでも会社のブランドを背負い、洗練された制服を着て店頭に立って、会社の商品を売る立場です。
あるときふと「もし一切のバックボーンもなく、道端で自分の商品を売ってみたら私はどこまでできるだろう…?」と思ったんです。その気持ちは純粋な疑問であり、またチャレンジ精神のようなものでもありました。
今となって考えると、それが「起業をして自分の力を試したい!」と思ったきっかけだったと感じます。
起業前に大変だったこと
独立を決めた当初は、化粧品販売のビジネスをしようと考えていました。でも、自分で化粧品を作って販売することはものすごく大変だということにすぐ気付いて。
そこでエステティック分野での開業を決めたのですが、一番大変だったのは、開業に向けて何をどうすればいいのかがわからなかったことです。
エステサロンを開業している方は大勢いますが、皆さんそれぞれがご自身のコンセプトでやっているので、「いざイチから独立」となったときにどういう順序で進めればいいのか迷いました。
結局、私は経営されている方のところへ話を聞きに行き、社長の想いや事業を立ち上げたタイミングについてなど、いろいろな情報を集めて動いていったのですが、メンターのような存在がおらず、教えてもらえる環境や人を見つけることには最も苦労しましたね。
でも、自分が起業前に大変な思いをしたことで「これから独立を考えている方も、きっと同じ気持ちになるのではないかな?」と気づくことができました。
その思いが、現在の事業内容につながっています。
起業後に大変だったこと・壁を乗り越えるために実践したこと
私は会社組織に長く身を置いていたので、独立後しばらくは会社員の感覚を抜くのが大変でした。
そのなかでも一番苦労を感じたのは、メンバーを増やす過程で生まれる「自分でやったほうが早い」という気持ちとのせめぎ合いでしたね。
目の前だけを見れば、私自身がプレイヤーとしてやればパッと終わることがたくさんあります。でも、自分一人で抱えられることには限界がある。だからこそ人に任せて、私はそのための指示をする。経営者になった以上、そうやって行動しなければ事業は拡大しない。
「経営は人を動かしてなんぼだ」ということを自分の肌で感じました。正直なことを言うと、最初は人に任せるのが怖かったです。
でも、そのままではダメだなと思ったので「自分と同じ人間はいない。失敗もありきで勇気を持ってお任せしてみる」という気持ちを強く持って取り組んでいきました。
起業をして変わったこと・良かったこと
起業をして最も変わったのは、先ほどお話した通り「すべて自分で動く」から「人を動かす」という視点にシフトチェンジしたことです。
人に任せていくことで、一人だけでは成し得ない、いろいろなことができるようになっていきました。また、良かったことは「時間」の自由度が高まったことです。
会社員時代は仕事が本当に忙しく、お客様との商談は1日平均8アポをこなしており、繁忙期になると10~12アポくらいの日も(笑)仕事自体は好きなので、どうしても休みなくやってしまうのですよね。ただ、そんな生活では自由な時間がほとんどなく、1カ月に1回も実家と連絡をとらないなんていうこともざらでした。
一方、今はすべて自分でスケジュールを決めていくので、しっかりと働きつつ、家族や大切な人たちと過ごす時間まで確保することができます。
ちなみに私の実家は北海道にあるのですが、最近は両親を東京に呼び寄せて一緒に住むようにしたんですよ。こういう仕事をやっているので、何かあってもすぐに実家に行くことは難しいなと思って「それならこっちに呼んじゃえ!(笑)」と。
周囲から見れば親孝行に見えるかもしれませんが、この決断は、私の中では「事業を頑張らなきゃ」という自分へのプレッシャーにもなっています。コロナ禍になってからの働き方は、ほぼ完全にテレワーク。だいたい自宅で仕事をしています。全国どこに住んでいる方とでもオンラインでお話できますし、特に不都合は感じていません。
自分の好きな仕事をして、プライベートも大切にしつつ、しっかりと収入を得ることができる。そんな今の働き方・生き方が最高だと心から思えています。
ターニングポイント
同じような方は多いでしょうが、やはり「コロナ」は私にとっても大きなターニングポイントになりました。
コロナ前までは開業していた脱毛サロンの店舗を回しながら独立・開業支援の事業を展開していたのですが、コロナ流行以降、一般のお客様を相手にするBtoCビジネスはすごく難しくなってしまって。
こういう「災害」のようなことが起こると見るも無残に止まるのだなと実感し、そこからオンラインでの美容のスクール事業をスタートさせました。
扱う分野は同じ「美容」でも、それまでのように一般のお客様を対象にするのではなく、これから起業したい、独立したい人向けの商品・サービスを新たに作り込んでいったわけです。
この時期が、法人を立ち上げてからのターニングポイントですね。ちょっと遠回りはしましたが、私自身「教えること」は、もともとずっとやりたいと思っていたこと。
コロナがきっかけになり、本当に自分がやりたいことや伝えたいことが固まって、勢いよく走り出せている感じがします。
今後の展望
美容業界には、昔から20年、30年…と長くご自分でお店を経営されている方、美容の仕事に携わっていらっしゃる方がたくさんいます。
ただ、そういう方たちは年齢を重ねていくごとに、どうしても「現場で働くのはしんどい」となってきます。それでも美容はずっとやってきたことだし、美容に関わっていきたいという気持ちもお持ちです。
そこで、弊社では今後そのような方たちの知識・経験を活かした美容の講師業や、スクール関連のビジネスを拡大していきたいと考えています。個々の講師の得意分野を活かしてさまざまな科目を指導する。
そして弊社のスクールで学ぶ方たちは、習ったことを活かして美容業界での就職や開業ができる。
そんなエスカレーター式のスクールモデル事業の強化を目指しています。
過去の経験から大事にしている心構え
自分で事業を興し会社を経営していると、たくさんの決断をしなければならないタイミングに直面します。
でも、ほとんどの場合、まったく同じ状況でのモデルケースや決まった答えがあるわけではなくて。「どっちにしたらいいかな…」と迷ってしまう瞬間は、毎日、それどころか数時間ごとにあったりもするんです。
そういうときの心構えとして、私はあまり深く考え過ぎずに「やっていて楽しいな」とか「これちょっとやってみたいな」と思える方を選ぶことを大切にしてきました。その結果、うまくいくこともそうでないこともあるのですが、自分が楽しめることを選べば、たとえうまくいかなくても自分で責任を持てますから。
また、悩んだり迷ったりする時間が長ければ長いほど、良くない結果を招くような気もしています。それと、これは女子の「あるある」だと思いますが「こっちの服とこっちの服、どっちがいい?」みたいに誰かに聞く瞬間って、もう自分の中ではなんとなく答えが決まっているじゃないですか(笑)
そういうのはビジネスでも同じだと思うので、私は自分自身が楽しいと思えること、そして今は一緒に働くメンバーも楽しいと思えるであろうことを基準に物事を選択しています。
起業を目指している方へのメッセージ
私自身、日頃からたくさんの「起業をしたい人」を支援していますが、少しでも何かビジネスをやってみたいと思うなら、もうどんどん挑戦してもらいたいです。
不安や心配…いろんな思いがあるとは思います。でも、私から言えるのは「いま皆さんが迷っていることや悩んでいることは、起業した後にほぼ起こらない!」ということ。
あまり心配し過ぎずに「やってみたい!」とか「こんなことをやったら面白いかも?」と思うことがあれば、まず1歩だけでも進んでみましょう!その後に悩みや問題が出てきたら、一つひとつクリアしていけば大丈夫。あれこれ考えずに、とにかく少しでも行動してほしいということをお伝えしたいです。
やまもと社長はどんな人?
やまもとさんとは2013年に知り合いました。お付き合いも長くなってきましたが「私と似ているなあ」と思うことがよくあります。
というのも、「これは面白いな」とか「こういうことをやったらいいんじゃないかな」となったら、とにかく早い!「この人はリスクとかそういうのを考えているのかな?」と思ってしまうくらい(笑)
やまもとさんは、すごく行動力がある人だと思います。これまで、やまもとさんのいろんな失敗談を聞いてきましたが、どんなときでも明るく前向き。まさに「失敗も成功のうち」という言葉を身体全体で表現している人だなと思います。
知り合った当時、私はまだ会社員で、やまもと社長は起業したばかりだったんですよね。経営者としては大先輩なのですが、それから10年経った今、こうして一緒にお仕事ができるところまでたどり着けたのは私自身とてもうれしいです!
まとめ
渡辺さんのお話にもあったように、自分で何かをやってみたいとは思っても、最初は楽しみよりも不安や心配の方がずっと大きいかもしれません。
でも、何よりも大切なのは「行動」です。勇気をもってまず一歩だけでも進んでみれば、必ず新しい世界が見えてきます!女性のための起業スクール「LIBERTY」でも、「働き方を変えて自分らしく生きたい!」「もっと自由に働きたい!」と考えている皆さんが夢を叶えられるよう、さまざまなサポートをしています。
「経験こそ財産!どんどん挑戦して、失敗しながら学び成長できる!」
「同じ価値観・境遇の仲間と一緒にコツコツと楽しく努力できる!」
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