営業代行のフリーランスになるためには？必須スキルや成功するコツについても解説

営業代行フリーランスとは？

まずは、営業代行フリーランスとは何か、簡単に解説していきます。

そもそも営業代行とは？

そもそも営業代行とは、文字通り、企業の営業活動を代行すること。企業から依頼を受けて、業務委託契約を結び、その企業の営業マンの代わりに業務を遂行していくようなイメージです。

「企業の花形」とも言われる営業職は、会社の売上を大きく左右する、非常に責任感のある仕事です。以前までは、自社で営業職を雇うもしくは育成するケースがほとんどでした。しかし、営業人材の不足が叫ばれる昨今は、営業活動そのものをアウトソーシングする企業が増えてきたのです。

自社で営業パーソンを獲得・育成する必要がないためコストを削減でき、必要な期間・必要な業務だけを依頼できる、というメリットがあるわけです。

それに伴い、フリーランス・個人事業主として営業代行を行う人が増えてきています。

 

仕事内容

営業代行と一口に言っても、その仕事内容は多岐にわたります。

主な業務は、以下の通りです。

• インサイドセールス

電話やオンライン面談などを通じて、見込み顧客へのアプローチを行います。実際に顧客を訪問することはありません。基本的には商品を売り込むこともせず、信頼関係の構築や商談成立までを担当します。

• フィールドセールス

新規顧客の獲得を目指して、実際に営業訪問を行ったり、サービスの提案やクロージングなどを行ったりします。

• 既存顧客のフォロー

成約後の顧客に対して、適切なフォローアップを行います。顧客満足度を向上させることで、サービスの継続・リピート購入を促します。

報酬形態・費用

営業代行フリーランスの報酬形態は、以下の3つに大別されます。

• 固定報酬型
• 成果報酬型
• 複合型

それぞれの特徴を見ていきましょう。

固定報酬型

固定報酬型は、成果にかかわらず、毎月一定の報酬が支払われる形態です。契約によっては、月額ではなく日額・年額のケースもあるでしょう。

たとえ成果を出せなくても、しっかりと固定の金額が貰えるので、安心して仕事に専念することができます。逆に言えば、成果をいくら出しても、貰える金額は変わらないため、モチベーションが低くなってしまう危険性もあるでしょう。

固定報酬型の収入相場は、月に20日働くと仮定した場合、月額30万円～60万円程度です。日額では1.5万円～3万円となります。

成果報酬型

成果報酬型は、成果に応じて報酬額も変動するような形態です。

基本的には、成果を上げれば上げるほど、収入も上がっていきます。しかし、成果を上げられなければ、稼ぐことができないため注意しなければなりません。

実力があれば稼ぎやすいですが、安定性には欠ける報酬形態だと言えるでしょう。

収入相場に関しては、業務内容によっても大きく異なります。アポイントメント業務の場合は、1件につき1.5万円～2万円程度。クロージング業務の場合は、売上額の20％～50％程度の金額を受け取れます。

複合型報酬

複合型は、固定報酬型と成果報酬型を組み合わせた形態です。

以下のようなメリットがあります。

• 成果にかかわらず、最低限の固定報酬を貰える
• 収入が安定するため、安心できる
• 成果に応じた報酬も貰える
• 営業成績が良ければ、高収入を狙える

複合型の場合、固定報酬部分については月額10万円～30万円程度が一般的でしょう。成果報酬部分についてはケースバイケースなので、契約内容をしっかりとチェックするようにしてください。

働き方

営業代行フリーランスの働き方としては、主に、以下の2通りがあります。

• クライアントと直接契約を結ぶ

クライアントと業務委託契約を締結する方法です。豊富な実績・高度な営業力が求められますが、その分報酬も高くなる傾向があります。

• マッチングプラットフォームを利用する

マッチングプラットフォームに登録し、案件を探して応募するような方法です。大手のマッチングプラットフォームであれば、案件も多く集まるため、自分にとってベストな仕事を見つけやすいでしょう。

いずれにせよ、働く時間や場所、作業量なども自分で決められるので、より自由な働き方を実現することができます。

営業代行のフリーランスになるメリット・デメリットとは？

メリット

頑張り次第で、高収入が見込める

営業代行のフリーランスになるメリットとして、まず「高収入を見込める」ことが挙げられます。自分の能力やスキル次第で、会社員時代と比べて大幅な年収アップを期待できるわけです。

会社員の場合、たとえ成果報酬だとしても様々な制約があり、収入の上限は見えてしまうでしょう。一方、フリーランスの場合は、自分の頑張りがそのまま報酬アップにつながっていきます。

また、自由に料金設定を行えるうえ、報酬の交渉などもしやすいです。さらに、高単価な商材を扱えば、その分年収アップも狙いやすいでしょう。

自分のスタイルで自由に営業ができる

「自分のスタイルで営業活動を行える」というメリットもあります。

一般的に、会社員の場合、決められた営業プロセスに沿って営業活動を進めていかなければなりません。営業マニュアルが決まっていたり、売り文句が決まっていたりと、やりづらさを感じてしまうケースもあるでしょう。自分に合わない営業スタイルだと、なかなか成果も出ませんよね。

一方でフリーランスの場合、自分なりのスタイルで営業活動を行えます。マニュアルなどに縛られず、自分の得意な方法で営業を進めていけば、結果も出やすいはずです。

働く場所・時間を自分で自由に選べる

「時間や場所の制約がない」ことも、フリーランスの大きなメリットでしょう。

例えば、テレアポやインサイドセールスの仕事であれば、外に出る必要はないため、在宅ワークをすることが可能です。もちろん会社に属しているわけではありませんので、会社員のように毎日出社する必要もありません。

午後から仕事を始めても良いですし、15時に仕事を終わらせても良いわけです。時間・場所に縛られずに自由に働けるため、家事や育児で忙しい方にもぴったりでしょう。

デメリット

2-1)軌道に乗るまで、収入は不安定

営業代行のフリーランスになるデメリットとしては、まず、「収入が不安定であること」が挙げられます。

フリーランスの場合、会社と雇用契約を結ぶわけではありません。長期であろうと短期であろうと、あくまでも業務委託契約であるため、会社員のように将来的な収入まで保証されているわけではありません。

固定報酬型の契約を結び、毎月一定の報酬を受け取っていたとしても、急遽契約が打ち切りになる可能性もあるわけです。特にフリーランスとして独立したばかりの頃は、収入も安定しにくいでしょう。

• 継続案件を探す
• 複数のクライアントと契約する
• 単価を徐々に上げていく

​上記を意識しながら、計画的にビジネスを軌道に乗​​せていきましょう。​​

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自己管理が難しい

「自己管理が難しい」というデメリットもあります。

上述の通り、フリーランスは、働く時間や場所を自由に選ぶことができます。それ自体は大きなメリットですが、その分、自己管理が大変になってくるでしょう。

• 集中力が続かずに、仕事を全然進められない
• 「明日でいいや」と後回しにしてしまう
• ダラダラと作業してしまう
• スケジュール管理ができない
• 体調を崩してしまう
• プライベートの時間がなくなった

上記のような悩みを抱えているフリーランスは意外に多いです。常に完璧である必要はありませんが、ある程度の自己管理能力がないと、フリーランスとして活躍するのは難しいでしょう。

利益率が低い

「利益率が低い」というデメリットも頭に入れておきましょう。

営業代行のフリーランスは、自分で商品を作って売るわけではありません。あくまでも他社の商品を売って、手数料を貰うようなビジネスなので、利益率は比較的低いです。

高収入を目指すのであれば、まずは高単価な商品を扱うこと。そして、一対多スキル(セミナーなどで販売するスキル)を身につけることが大切です。より多くの人に、より高単価な商品を売ることができれば、効率的に稼いでいけるでしょう。

営業代行フリーランスとして活躍するための必須スキル

この章では、「営業代行フリーランスとして活躍するための必須スキル」を紹介していきます。

具体的には、以下の5つです。

1. 業界の知識
2. ヒアリングスキル
3. プレゼンテーションスキル
4. 営業戦略企画・立案・実行スキル
5. 問題解決能力

順に見ていきましょう。

業界の知識

当たり前ですが、まずは「業界の専門知識」です。

やはり専門知識がないと、なかなか仕事を任せてもらえませんし、営業活動も上手くいかないでしょう。どのような業界で活動したいのか、どのような商材を扱いたいのか、ある程度決まっている場合は、その業界の専門知識を身につけておいてください。

例えば、美容業界の営業代行として活躍したいのであれば、美容業界の市場動向やトレンド、各企業の強みや弱みなどをリサーチしておきましょう。また、どのような商材が売れているのか、そもそもどのような需要があるのか、しっかりと把握しておくことが大切です。

 

ヒアリングスキル

次に「ヒアリングスキル」です。

改めて説明する必要もないかもしれませんが、営業活動では、顧客と信頼関係を築くことが何よりも重要です。そのためには、顧客が本質的に求めているものをヒアリングし、丁寧なコミュニケーションを取っていく必要があるでしょう。

一方的に話を進めても、なかなか成約には至りません。大切なのは、相手が話しやすい環境を整えること。そのうえで、相手が抱えている悩みや課題を引き出すことです。

傾聴力やヒアリングスキルに自信のない方は、ぜひ、今のうちに鍛えておきましょう。

 

プレゼンテーションスキル

続いて「プレゼンテーションスキル」です。

営業活動を成功させるためには、しっかりと商品やサービスの魅力を伝え、その必要性を感じてもらわなければなりません。

伝えたい情報を一方的に説明するのではなく、相手目線に立ったうえで、「この商品が相手のどのような課題をどのように解決してくれるのか」を分かりやすくプレゼンしていく必要があります。

プレゼンテーションスキルは、一朝一夕で身につくものではありません。模擬プレゼンを繰り返したり、自分の話している姿を録画したりしながら、コツコツと練習していきましょう。

 

営業戦略企画・立案・実行スキル

「営業戦略の企画・立案・実行スキル」も大切です。

営業代行のフリーランスとして活動していく場合、継続的に仕事を受注しなければなりません。ただ「自分は営業スキルが高いので、御社の商品をたくさん売ることができます！」とアピールしても、契約には至りにくいでしょう。

「御社の課題は○○で、自分には○○という強みがあります。だからこのような営業戦略を考えました。いかがでしょうか？」といったアピールをする必要があります。そして、実際にその営業戦略を実行し、成果を出していくことで、継続案件の受注につながるわけです。

 

問題解決能力

最後に「問題解決能力」です。

営業活動は、商品やサービスを売りつけることではありません。営業活動とは、「問題解決策を売る」ことです。

相手が何に悩んでいるのかを見極め、その問題を解決へと導く。それこそが営業パーソンの仕事であり、セールスの本質だと言えるでしょう。

営業代行フリーランスとして活躍したいのであれば、「問題を発見して正しく分析する力」「最適なソリューションを提案する力」を磨き続けてください。

営業代行のフリーランスで成功するコツ3選！

この章では、「営業代行フリーランスで成功するコツ」を紹介します。

具体的には、以下の3点です。

1. 起業後に販売する商材に近い業界で営業経験を積み、その企業で学んだ後独立する
2. 報酬と仕事内容で選び、仕事を受けすぎないようにする
3. 広告運用や集客ができるようになる

ぜひ参考にしてください。

 

起業後に販売する商材に近い業界で営業経験を積み、その企業で学んだ後独立する

まず大切なのは「経験を積む」こと。

独立後に販売したい商材がある程度決まっている場合は、近しい業界・企業で営業経験を積みましょう。その後独立し、学んだ知識や培った経験を大いに活かしていくのがおすすめです。

営業と一口に言っても、業界や商材が違えば、必要なノウハウやアプローチ方法なども変わってくるでしょう。だからこそ、「どのような業界・企業で経験を積むのか」は非常に大切です。

不動産系の営業代行をやりたいのであれば、やはり不動産系の企業で営業経験を積むべきですし、IT分野で営業代行をやりたいのであれば、IT企業で営業経験を積んでおいた方が、後々活躍しやすいでしょう。

 

報酬と仕事内容で選び、仕事を受けすぎないようにする

「仕事を受け過ぎないようにする」ことも重要です。

もちろん独立したばかりの頃は、フリーランスとしての実績が少ないため、仕事を選り好みする余裕はないかもしれません。「とりあえず実績作りのためにどんどん仕事を受ける」という考えも悪くはないでしょう。

しかし、ある程度の経験を積んだ後は、どのような仕事を受けるのか、どのようなクライアントを選ぶのか、しっかりと考えていくことをおすすめします。

当たり前ですが、低単価の案件ばかりを受注していたら、大きく稼ぐことはできません。また、自分の希望とは異なる仕事ばかりをやっていたら、いつまで経っても希望通りの仕事はできないでしょう。

そのため、報酬と仕事内容をしっかりとチェックし、「自分にとってプラスになる」と判断できた案件だけを選ぶようにしてください。それ以外の案件は、なるべく受けないようにしましょう。

 

広告運用や集客ができるようになる

「広告運用スキルや集客スキルを身につける」のもおすすめです。

営業代行フリーランスとして活動している人は、もちろん自分一人ではありません。多くのライバルがいる中、競争率の高い案件を獲得していくためには、「自分ならではの強み」をアピールする必要があります。つまり、自分自身に付加価値を付けていくことが重要なのです。

特に、営業活動との親和性が高い「広告運用スキル」や「集客スキル」は、クライアントからも評価されやすいでしょう。

「Web広告やSNS広告も任せてください！」
「LINEを使ったナーチャリングも得意です！」

このようなアプローチができれば、「じゃあ君にお願いしようかな」と思ってもらえる可能性が高まります。ただの営業代行フリーランスではなく、「広告運用もできる営業代行フリーランス」「集客スキルも兼ね備えた営業代行フリーランス」を目指してみてください。

まとめ

「営業代行フリーランスの基礎知識」について分かりやすく解説しました。

営業代行フリーランスになるメリットやデメリット、必要なスキルなどをまとめると、以下の通りです。

【営業代行フリーランスとして活躍するための必須スキル】

1. 業界の知識
2. ヒアリングスキル
3. プレゼンテーションスキル
4. 営業戦略企画・立案・実行スキル
5. 問題解決能力

ぜひ当記事を参考にしながら、営業代行フリーランスについての理解を深めてください。皆さんのビジネスが成功することを心から願っております。

 

営業代行のフリーランスになるためには？必須スキルや成功するコツについても解説